食限定の取材歴25年、フードライターの浅野陽子です先月、京都にひとり旅してきたレポートを数回、シリーズで紹介します。
今回は京都の有名な食の観光スポット「錦市場(にしきいちば)」について。
別名「京都の台所」。京都で最も有名な食のスポット。しばらくぶりに訪れたら、インバウンド客であふれていて。以前とだいぶ変わっていました。
京都の食という日本のすばらしいコンテンツが、海外の人に広まって嬉しい。反面、ちょっと寂しいような、複雑で……笑
海外観光客向け食テーマパーク化してた
錦市場は400年以上の歴史がある老舗の市場。京都河原町駅すぐの、街なかにあってアクセスも抜群です。わたしが常宿にしているビジネスホテルからも徒歩数分。
京都にはちょくちょく行っているものの、錦市場には「知ってるから今回はいいやー」としばらく足を運べていませんでした。
最後は7、8年前くらい。令和に入って初の錦市場訪問だったのです。
すると、いわゆる「ザ・観光スポット」、それもインバウンド客向けに激変していてびっくり!
わたしの錦市場のイメージは、だし巻き卵やお麩、ふりかけ、和菓子、漬物屋さんなど、はんなりな食材屋さんが静かに軒を連ねていた感じ。
それが、いかにも外国人が好きなキャラ的な売り方や、和牛スティックどーん、海鮮どーん、の売り方ばかりで目がテンに。
商売だかより売れるように進化するのは当然ですけどね。京都は和食を象徴するような街。しかも「京都」自体がブランドで、外国人はみんな足を運ぶ場所。
こうして日本のすばらしい食文化が世界に広まって、人が集まって。嬉しい。
ただその反面、学生時代から知っている京都の姿が全然違ったものに変わって、さびしいような、複雑な気持ちにもなったのでした。
そんなことに考えふけっていたら、今回行こうとしていた調理道具のお店「有次(ありつぐ)」さんが終わっていたー
周りはやっているけど、ここは16時で閉まっちゃうのです、しかも翌日は休業日(T-T)。
わー、残念すぎる。菜箸買いたかったー。次ですね。もっと早い時間に来ないと。
それでは、今日も最高においしい1日を!
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