フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

きのこのクリームペンネと「プロの味」に対して思うこと。

ぐっと涼しくなって急に秋~ですね。


先日書いたお寺的筋肉生活 は不思議と続いていまして(と言っても1週間だけど)、

朝、そうじ前に家中の窓を順番にパーっと開けていくと、

涼しい空気が流れ込んで「あー、秋だわぁ」と思います。

 

10~20代の頃、この「残暑から秋に切り替わる瞬間の空気」を肌に感じると

ものすごくさみしい、というか胸がキュンとする思いにいつもなったものですが…

最近は全然感じない。

もはやそういう感覚がなくなってしまったことがさみしいこの頃。


秋つながり?でちょっと前に作ったパスタ、

「きのこのクリームペンネ」です。作り方は一番下見てね↓↓↓


今回はペンネで作りましたが、スパゲティでもオッケー。

タリアテッレ(「きしめん」タイプの幅広パスタ)でもオッケー。


浅野陽子クッキングサロン-きのこのクリームペンネ

もう~かんたん簡単、目をつぶってでも作れます。いや、うそです。でもまず失敗しないです。

白ワインが入るとちょっとレストランっぽい。


最近、家でもよりレストランっぽくなるパスタの作り方がわかった気がしました。

私が思う法則は、オリーブ油やバター、生クリームなどの油系調味料を

「自分が適量だと思う量の2.5倍以上に増やして入れること」。


たいていの「家ごはん」のレシピ本には、パスタの作り方に一人分に対してオリーブ油大さじ1と書いてあります。

それはまちがっていない。

「普通の人間の胃腸」として消化するなら、大さじ1は適量です。

でも見た目、口当たりはちょっとぱさつく感じ。

その倍、さらにもっと増やしたら見た目はパスタの表面が輝く感じになり、口当たりもなめらか。

ひと口目で「わ、おいしい」と思える。これがプロの作り方。取材で何度も見てきました。


でもね、これは日常的に食べるのは苦しい量なのですよ。

だいたい油大さじ1だけでも結構な量。大さじ3をきちんと計って入れると

大きめのフライパンでも油の海!のような怖い量になります。

プロの料理人は、「売る料理」として考えているのでこう作ってますが、

家では、口当たりが少々ぱさついても、おなかにやさしいくらいの量でちょうどいいじゃないかなーと思う。


油の量のほかにも私が見聞きしたプロのテクニックはいっぱいあり、体に快適に響くものを厳選して、

教室では伝えていきたいなーと思っています。


○「きのこクリームペンネ

作り方(2人分)は、鍋に湯を沸かしながらにんにくみじん切り1片、

好みのきのこどっさり(エリンギ1パック+しめじ1パックとか)を適当に食べやすくほぐして準備し、

湯が沸いたら塩少々を入れてパスタ(一人分90g)を袋の時間通りゆでる。

ゆでながら横で冷たいフライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ、火をつけて弱火で炒めて

香りが出たらきのこ全部、白ワインまたは酒少々をふる。

きのこがしんなりしたら生クリーム1/2パック(100cc)を入れてひと煮立ち、ゆで上がったパスタとバター少々、

ケチャップ小さじ2を入れて、塩・こしょうで調味で完成。