フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

フォアグラ、オマールエビ、牛煮込み…本格ホテルフレンチを家で食べられる時代到来!@東武ホテルレバント東京

牛ほほ肉の煮込みの画像

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こんにちは、フードライターの浅野陽子です。

正月明けから重い仕事にかかりきりで、なかなかブログが更新できずすみません。

参加したイベントの報告もできず、たまりまくっているのですが……

今回は年末に取材したホテルダイニングのレポートです。

東武ホテルレバント東京の大人気テークアウト商品

東武ホテルレバントの画像

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JR、東京メトロ錦糸町駅から徒歩3分の場所にある、東武ホテルレバント東京に行ってきました。

東武ホテルレバント東京の画像

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このホテルで販売する人気のテークアウト商品、『シェフズキッチン』を取材するためです。

シェフの画像

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コロナ禍で、東京のレストランは大変な状況ですが、さらに苦労しているのは大手ホテルです。

インバウンドがゼロ、しかもこんな長い期間って、どれほどの売り上げ減なのか……涙

東武ホテルレバント東京の画像

テークアウト発売のきっかけを話す野口育男代表取締役社長 (c)asanoyoko.com

ということで、打ち出した対策の一つがこの「ホテルシェフの味を自宅で食べられるテークアウト」だそうで。

シェフズキッチン」シリーズを2020年6月から販売開始。

フレンチの店の外観

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テークアウト商品は、ホテル最上階にある、日本料理と炭火窯焼フレンチ「スカイツリービュー®︎レストラン簾(れん)」のシェフが調理しています。

できたてを真空パックし、冷凍保存したもの。

大好評で2021年11月にはさらに新メニューが加わったとのことで、そのメディア向け試食会でした。

ホテルの「できたての味」と、冷凍テークアウトを食べ比べ

今回とてもユニークだったのは、「通常のホテルダイニングで出している料理と、冷凍のテークアウトがいかに遜色ないか」を2品同時に食べ比べする取材だったのです。

以下、試食したメニューです。

赤ピーマンのムース、トマトのクーリー

赤ピーマンのムース

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赤ピーマンのムース

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まず一品目なのですが、これは今回の試食会用の前菜。

テークアウト商品ではありませんが、パプリカの苦味とトマトの酸味が絶妙で、なめらかでした。

テークアウト商品1:フォアグラとウナギのスモーク テリーヌ仕立て

フォアグラのテリーヌの画像

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そしてテークアウトの一品目です。

フォアグラのテリーヌの画像

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これは「シェフズキッチン」のテリーヌを、ホテル内での作りたての状態で提供されたもの

フォアグラのテリーヌの画像

左が作りたて、右が冷凍のテークアウトを解凍したもの (c)asanoyoko.com

続けて、テークアウトで実際に販売しているテリーヌも運ばれてきました。

左が先に出たホテル内の作りたて、右が冷凍品を解凍したもの。

見た目は同じ!で、味は……?

フォアグラのテリーヌの画像

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いや、これがね、まったく同じなのです!

言われないと本当にどっちが解凍品かわかりません。

まったり濃厚で、口の中に入れるとスッと溶けるフォアグラテリーヌの味です。

ワインの画像

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ワインは、 フォアグラと定番のボルドー白。

MOUTON CADET RESERVE BORDEAUX BLANC  ムートン・カデ・レゼルヴ ボルドー 2017

テークアウト商品2 オマール海老とアワビのブイヤベース

オマールエビのブイヤベースの画像

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テークアウト2品め、スープのブイヤベースです。

オマールエビのブイヤベースの画像

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これも左:作りたて、右:テークアウト(冷凍を解凍)、なのですが、まったく違いを感じません。

ブイヤベースも濃厚で、貝や高級エビのうま味たっぷり。

味は普通にとても美味〜ですが、特にすごいのは、ムール貝やエビの食感に“カチカチ感”がないこと!

「素材そのものの品質がよいこと」を大前提に、厨房で秘密の下処理をすることで、冷凍品を解凍してもこの柔らかい食感を楽しめるそうです。

テークアウト商品3 国産牛ほほ肉の赤ワイン煮込み

牛ほほ肉の赤ワイン煮込みの画像

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テークアウト3品め、とろーんと赤ワインで煮込まれた、濃いぃいくてまったりな牛肉です。

牛ほほ肉の赤ワイン煮込みの画像

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これもできたてと冷凍品の差はなし。

これ本当においしかった。

ドミグラスのこの味、おいしいのはわかるけど強すぎてちょっと、と遠慮しがちな人がいたら、ぜひ食べて欲しい味。

野菜のだしも結構きいていて、「くどさを感じる少し手前」で濃厚さが終焉する、そんな絶妙な仕上げでした。

肉はもちろん、やわらかくてホロホロ。

令和の若者風に表現するなら「飲める牛肉煮込み」笑

テークアウト商品3 一口カレー(「国産牛ほほ肉のカレー)

カレーの画像

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ちょっと実際に出た順番と前後しますが、テークアウト商品3つ目のカレー。

これはテークアウト品のみを試食しました。

マッシュルームなど野菜のだしをたっぷり使ったカレーだそうで、これも本当においしかったです。

「『家で絶対作れないホテルカレー』を家で食べられる」って、それこそが本当の、究極の贅沢なのかも。

最高の栃木和牛 「匠」と仙台牛ランプ肉の炭火釜焼き

ステーキ焼く前

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そしてメインです。

これはテークアウトでなく、今回の試食会だけの料理。

牛肉の炭火焼きの画像

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左が栃木和牛の匠、右が仙台牛ランプ肉。

牛ステーキ肉の画像

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安定の、最高の肉の味わいです。

サシと赤身の割合が絶妙。

赤ワインの画像

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ワインはチリ赤です。

白と同じ、ボルドーのバロン・フィリップ・ロスチャイルドが手がけたチリのワイン。

エスクード ロホ グランド レゼルヴ 2018 Escudo Rojo Grande Reserve Baron Philippe de Rothschild Maipo Chile

晴天のスカイツリービューと、お茶タイム

スカイツリーの画像

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試食会の最後は、最上階の「スカイツリービュー®︎レストラン簾(れん)」で、お茶タイム。

お菓子の画像

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この日は晴天。目の前の絶景を見ながら、最後にお茶菓子をいただきました。

ガレットデロワの画像

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店内には、ホテルで販売中のクリスマス限定のガレットロワなどのほか、

バレンタインスイーツの展示もあり♡

目でも楽しんでしまいました。

東武ホテルレバント東京25周年記念商品『ulala-麗-』

チョコレートのハイヒールの画像

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ヴァローナでもハイクラスのチョコを使用しているそう。

ハイヒールのチョコレートが乗ったガトーショコラ。

テリーヌ・ド・ショコラ  『kiwami-極-』

チョコレートのテリーヌの画像

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ヴァローナのカカオと竹鶴21年のコラボのチョコレートだそう。食べたい。

 

ということで、いろいろ新しいことを知った取材でした。

コロナ禍でたくさんのニューノーマルが生まれ、一流ホテルやミシュランのテークアウト商品もたくさん開発されました。

しかし「冷凍」はめずらしい、しかも「ホテルのできたて」とほぼ遜色ない、こんな本格フレンチが家で食べられる時代なのだと……

そしてこうやって、「そのホテルに宿泊しなくても楽しめる商品」をホテルが開発していくことで、ファンができて、「あの味、ホテルに泊まって食べてみたい!」という気持ちになり、結局そのホテルにゲストが集まってくるようになるのだなと。

 

テークアウトは誰でも注文できるようなので、興味ある方はこちらのリンクまたは下からどうぞ。

今日も最高においしい1日を!

 

東武ホテルレバント東京」(ホテルの公式ウェブサイト

「シェフズキッチン」(シェフズキッチンの紹介ページ

 

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