こんにちは、フードライターの浅野陽子です。
正月明けから重い仕事にかかりきりで、なかなかブログが更新できずすみません。
参加したイベントの報告もできず、たまりまくっているのですが……
今回は年末に取材したホテルダイニングのレポートです。
東武ホテルレバント東京の大人気テークアウト商品
JR、東京メトロ錦糸町駅から徒歩3分の場所にある、東武ホテルレバント東京に行ってきました。
このホテルで販売する人気のテークアウト商品、『シェフズキッチン』を取材するためです。
コロナ禍で、東京のレストランは大変な状況ですが、さらに苦労しているのは大手ホテルです。
インバウンドがゼロ、しかもこんな長い期間って、どれほどの売り上げ減なのか……涙
ということで、打ち出した対策の一つがこの「ホテルシェフの味を自宅で食べられるテークアウト」だそうで。
「シェフズキッチン」シリーズを2020年6月から販売開始。
テークアウト商品は、ホテル最上階にある、日本料理と炭火窯焼フレンチ「スカイツリービュー®︎レストラン簾(れん)」のシェフが調理しています。
できたてを真空パックし、冷凍保存したもの。
大好評で2021年11月にはさらに新メニューが加わったとのことで、そのメディア向け試食会でした。
ホテルの「できたての味」と、冷凍テークアウトを食べ比べ
今回とてもユニークだったのは、「通常のホテルダイニングで出している料理と、冷凍のテークアウトがいかに遜色ないか」を2品同時に食べ比べする取材だったのです。
以下、試食したメニューです。
赤ピーマンのムース、トマトのクーリー
まず一品目なのですが、これは今回の試食会用の前菜。
テークアウト商品ではありませんが、パプリカの苦味とトマトの酸味が絶妙で、なめらかでした。
テークアウト商品1:フォアグラとウナギのスモーク テリーヌ仕立て
そしてテークアウトの一品目です。
これは「シェフズキッチン」のテリーヌを、ホテル内での作りたての状態で提供されたもの。
続けて、テークアウトで実際に販売しているテリーヌも運ばれてきました。
左が先に出たホテル内の作りたて、右が冷凍品を解凍したもの。
見た目は同じ!で、味は……?
いや、これがね、まったく同じなのです!
言われないと本当にどっちが解凍品かわかりません。
まったり濃厚で、口の中に入れるとスッと溶けるフォアグラテリーヌの味です。
ワインは、 フォアグラと定番のボルドー白。
MOUTON CADET RESERVE BORDEAUX BLANC ムートン・カデ・レゼルヴ ボルドー 2017
テークアウト商品2 オマール海老とアワビのブイヤベース
テークアウト2品め、スープのブイヤベースです。
これも左:作りたて、右:テークアウト(冷凍を解凍)、なのですが、まったく違いを感じません。
ブイヤベースも濃厚で、貝や高級エビのうま味たっぷり。
味は普通にとても美味〜ですが、特にすごいのは、ムール貝やエビの食感に“カチカチ感”がないこと!
「素材そのものの品質がよいこと」を大前提に、厨房で秘密の下処理をすることで、冷凍品を解凍してもこの柔らかい食感を楽しめるそうです。
テークアウト商品3 国産牛ほほ肉の赤ワイン煮込み
テークアウト3品め、とろーんと赤ワインで煮込まれた、濃いぃいくてまったりな牛肉です。
これもできたてと冷凍品の差はなし。
これ本当においしかった。
ドミグラスのこの味、おいしいのはわかるけど強すぎてちょっと、と遠慮しがちな人がいたら、ぜひ食べて欲しい味。
野菜のだしも結構きいていて、「くどさを感じる少し手前」で濃厚さが終焉する、そんな絶妙な仕上げでした。
肉はもちろん、やわらかくてホロホロ。
令和の若者風に表現するなら「飲める牛肉煮込み」笑
テークアウト商品3 一口カレー(「国産牛ほほ肉のカレー)
ちょっと実際に出た順番と前後しますが、テークアウト商品3つ目のカレー。
これはテークアウト品のみを試食しました。
マッシュルームなど野菜のだしをたっぷり使ったカレーだそうで、これも本当においしかったです。
「『家で絶対作れないホテルカレー』を家で食べられる」って、それこそが本当の、究極の贅沢なのかも。
最高の栃木和牛 「匠」と仙台牛ランプ肉の炭火釜焼き
そしてメインです。
これはテークアウトでなく、今回の試食会だけの料理。
左が栃木和牛の匠、右が仙台牛ランプ肉。
安定の、最高の肉の味わいです。
サシと赤身の割合が絶妙。
ワインはチリ赤です。
白と同じ、ボルドーのバロン・フィリップ・ロスチャイルドが手がけたチリのワイン。
エスクード ロホ グランド レゼルヴ 2018 Escudo Rojo Grande Reserve Baron Philippe de Rothschild Maipo Chile
晴天のスカイツリービューと、お茶タイム
試食会の最後は、最上階の「スカイツリービュー®︎レストラン簾(れん)」で、お茶タイム。
この日は晴天。目の前の絶景を見ながら、最後にお茶菓子をいただきました。
店内には、ホテルで販売中のクリスマス限定のガレットロワなどのほか、
バレンタインスイーツの展示もあり♡
目でも楽しんでしまいました。
東武ホテルレバント東京25周年記念商品『ulala-麗-』
ヴァローナでもハイクラスのチョコを使用しているそう。
ハイヒールのチョコレートが乗ったガトーショコラ。
テリーヌ・ド・ショコラ 『kiwami-極-』
ヴァローナのカカオと竹鶴21年のコラボのチョコレートだそう。食べたい。
ということで、いろいろ新しいことを知った取材でした。
コロナ禍でたくさんのニューノーマルが生まれ、一流ホテルやミシュランのテークアウト商品もたくさん開発されました。
しかし「冷凍」はめずらしい、しかも「ホテルのできたて」とほぼ遜色ない、こんな本格フレンチが家で食べられる時代なのだと……
そしてこうやって、「そのホテルに宿泊しなくても楽しめる商品」をホテルが開発していくことで、ファンができて、「あの味、ホテルに泊まって食べてみたい!」という気持ちになり、結局そのホテルにゲストが集まってくるようになるのだなと。
テークアウトは誰でも注文できるようなので、興味ある方はこちらのリンクまたは下からどうぞ。
今日も最高においしい1日を!
「東武ホテルレバント東京」(ホテルの公式ウェブサイト)
「シェフズキッチン」(シェフズキッチンの紹介ページ)
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