フードライター浅野陽子の美食の便利帖

フードライター、食限定の取材歴20年。生パスタの専門家。執筆実績『dancyu』『おとなの週末』『日経MJ』『AERA』『NIKKEI STYLE』『TimeOutTOKYO』/書籍『おいしい無印良品』/TV出演『バイキング』『TVチャンピオン』ほか/東京都出身、青山学院大学国際政治経済学部卒、ダイヤモンド社を経て独立。ご連絡は asano.yoko[あっと]gmail.comへ

[片付け話]「片付かない家」で育った私が、30歳からスッキリ片付け上手になった話

キッチンの画像

こんにちは、フードライターの浅野陽子です。

今日は食の話ではないですが、私が料理を作ることや、文章を書くことにも深くつながっていると思う、片付けの話を書きます。

こんまりさん出現以前も以降も、不動の人気がある「家の片付け」コンテンツ。

みなさま、片付けは得意でしょうか?

私は「片付けられない家」で生まれ育ち、ずっと片付けが苦手な子どもでした。

しかし、30歳からある日突然、好きになりました。

(ただし、ミニマリストではありません。新しいモノを買うの、大好きです!)

写真は我が家のキッチンで、料理をしない時間はすべてのモノが外に出ないように収納できるので、こんな感じ。人が来るとよくほめていただきます。

片付けが苦手な方、何歳になってからでも得意になれると思うので、そんな話を紹介します。

モノが捨てられない両親の下、片付けられない子どもに育つ

私は昭和生まれの団塊ジュニアで、両親は戦後まもなくの「モノがない」時代に生まれた世代。

とにかくモノを大事にする人たちでした。

そして「モノを大事にする」とは、つまり「モノがいつまでも捨てられない」のです。

インクがかすれてきたペン、ちょっとほつれてきたTシャツ、何年も活用していない家電などを「まだ使える」「まだ着られる」と捨てずにずーっとためてている人たちでした。

でも毎日生活していると日々新しいモノも買ってくるので、収納しきれないモノがあふれ、家はいつもごちゃごちゃしていました(お客さんが来る日だけ、とりあえず中に突っ込む)。

両親は子どもである私にも「捨ててはいけない」と言い続けてきたので、当然自分の部屋もいつも雑然としていて、自分は「片付けられない体質」だと思い込んでいました。

パイロットのコックピット」理論で片付けに目覚める

しかし28歳で「捨てるのが大好き」な夫と結婚。

そこから私の片付け人生が始まりました。

新婚で住んだ家は実家ほど収納スペースがなかったので、かなり整理しておかないとすぐに足の踏み場がなくなります。

こんまりさんもこの世に登場しておらず、ミニマリストという言葉もなかった時代ですが、捨てることが許されるようになった私は、「片付け」の研究に熱中しました(笑)

「収納指数」でわかる 片づく収納、片づかない収納 (PHPエル新書)

「捨てる!」快適生活―――部屋スッキリの法則 三笠書房 電子書籍

そして目からウロコが落ちた本がこちら!

整理収納コンサルタントの飯田久恵さんの著書です。

不要品は捨てて、自分の家のスペースに収まる容量だけにまとめた上で、

  • 見た目をきれいに整えるのではなく、使用頻度の高いモノから取り出しやすい場所に収納する
  • このルールでキッチン、洗面所、ワーキングデスクなどにモノを納め、理想は「パイロットが座る飛行機のコックピット」のように、「ホームポジションから手を伸ばせばすべてのモノがストレスなく取り出せるように考える」

という飯田式理論には「なーるほど!」とひざを打ちました。

ドラマや映画で見るあのパイロットの、左右と天井までびっしりスイッチやハンドルが並んだイメージ、すごくわかりやすくないですか?

キッチンなら、お箸、ごはん茶碗、お椀、小皿は毎日の食事で必ず使うため、一番取り出しやすい引き出しなどに収納。

登場回数が少ないホットプレート、クリスマスや家族の誕生日でのみ使うケーキ用のロウソクなどは、脚立が必要な高い位置の棚などに入れればとても快適なわけです。

どうしても捨てられない人は「家賃」で計算すると捨てられる

収納ルールがわかったところで、しかし大前提は「モノが家のキャパシティ(収納可能な容量)」にとどめられていること。

まだ使えるモノでも、あふれるなら捨てなくては片付きません。

「捨ててはいけない」家で育った私は、捨てることに最初かなり抵抗があったのですが、この飯田久恵さんの著書の「ものをしまっておくスペースを、家賃換算するといかにムダかわかる」という考え方にも目からウロコが落ちました。

たとえば家賃20万の家なら、家の10分の1の広さの場所にずーっと使わないモノを置いておくのは、そのスペースに毎月2万円ずつ払っているのと同じなのです。

使わないモノをもったいない、といつまでも持ち続けているのと、月2万円をドブに捨てているのとどちらがムダか、ハッとしませんか?

「不器用さん」ほど、片付けると人生がラクになる

ちなみに家が片付くとよいのは、モノがあるべき場所に収納されスッキリしていると、「新しいコンテンツを作ろう」と創作意欲が湧いてくることです。

本や原稿用紙が積み上がった部屋で、身を縮めるようにして作品を生み出している作家や漫画家の方もいるようですが、私は机や部屋が「無」の状態でないと、原稿もブログも書けません。料理も作れません。

一見きっちりして完璧主義のようですが、その逆で不器用なんですよね。

器用でないから、目の前のごちゃごちゃの間を抜って新しいものを創作する、ということができない。

キッチンもすっきり片付いていないと、料理を作ろうという気が起きません。

ごちゃごちゃの状態で「すぐ料理の支度をしなきゃ!」という状況になると、なぜかとてもイライラしてきます(笑)

「料理が苦手」という人も、実はキッチンが片付いてスッキリした状態だったら、案外料理が楽しく、好きになるのかもしれません。

勇気を出して長年使っていない道具や食材を処分し、スペースを作って、そこに普段から使っている道具を使用頻度の高い順に、取り出しやすい位置に納めてみてください。

よく片付いた(またはそれに近い)調理台と、引き出しにモノが便利に収まっている状態を見たら「よーし、今日はハンバーグとポテトサラダでも作ってみるか!」という気分が湧いてくると思います!

ということで、今回は、「「片付かない家」で育った私が、30歳からスッキリ片付け上手になった話」についてご紹介しました。 

要は「片付け下手」はその人の体質やルーズな性格ではなく、「モノの捨て方(捨てどき)」と「納め方」がわからないだけなのです。

家の中がモノであふれ、片付かなくてイライラしている人は、参考にしてみてください。

 

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