食の取材歴19年のフードライター。食のトレンドや仕事メモを書いてます。イタリアンと魚が特に好き。

レシピ本の書評:『志麻さんのプレミアムな作りおき』が料理好きにも相当参考になる

厨房

私は125冊のレシピ本を持っていますが(初めて数えた)、久しぶりに新しいレシピ本を入手して、これが役に立つ!料理がおいしすぎて、家事代行サービスで予約が取れないという伝説の家政婦、志麻さんの料理レシピ本。去年の9月に出た本ですが、人気なようで有隣堂では平積みでした。
(献本ではなく、自分で入手したものです)

レシピより「段取り」がベテラン主婦にも参考になる

志麻さんは派遣先の各家庭で「その家にいまある材料だけを使い、3時間で作りおき料理を約15品仕上げてくる(時間内に片付け込み)」が仕事だそうで…完成写真は圧巻。15品一気に作り上げた写真が何パターンものっている。

すごいのは、どのお宅に初めて行ってもそれができること。せまいキッチン、動線が悪くて使いづらいキッチン、道具が全然そろってないキッチン、いろいろあるだろうに…。本当に、この人こそ家庭料理のプロだ。

本には料理の個々のレシピものっていますが、その品数をどうやって毎回3時間で作って片付けまでやり遂げるのか、という「段取り」が細かく書いてあって、それがとても参考になります。

 

志麻さんのプレミアムな作りおき
志麻
ダイヤモンド社
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レシピは知っているが、組み合わせが思いつかない

志麻さんのプロフィールを見ると、フランス料理店に15年勤務、フランス現地でのミシュラン店修業期間もあり、ジャンルは完全にフレンチの人。

ポタージュ

本にあるレシピも、ラタトィユやキャロットラペ(にんじんのサラダ)、野菜のポタージュ、ロールキャベツ、サーモンや肉の煮込み料理などで、日本でも一般的なフランスのお惣菜が多い(写真はイメージ)。

レシピ自体は本の通り作るとおいしいけれど、オーソドックスな料理なので、レシピはすでに自分自身のものを習得している。

でもレシピって「作れるけど、いつ、どの別の得意料理と組み合わせて作ろう」って日々悩むこと多くないですか?もしくは「ハヤシライスのときは、副菜は毎回あのサラダ」と献立パターンが固定化しちゃってたりとか。

この本を見て「我が家の冷蔵庫在庫がだいたいこういう場合、この組み合わせでこんなに品数が作れるんだ」ということがとても勉強になりました。

嫌いな皿洗いと後片付けにポジティブになれる

皿洗い

私は自慢じゃないが、お皿洗いとキッチンの片付けがめちゃくちゃ早いです。なぜなら本当に嫌いで、一秒でも早く終わらせたいから。

夫はそれに輪をかけて皿洗いが苦手なので(他の家事は手伝ってくれるものの)、皿洗いは私がやるしかなく、スポンジや洗剤も探求して、とにかく効率よく早く終わる方法を10年以上考え続けてきました。

志麻さんは料理をしている間中、調理器具を洗い続けてシンクを空の状態に保ち、シンク内で作業もするそうで「シンクも調理台の一つと考える」には、なるほど!と。

汚いものを撤去するのではなく、新たな調理台を生み出すために皿洗いをするんだ、と考えたらすごく快適になり、自分のマインドも前向きになりました。当たり前すぎることなんだけど、この本で初めて、すごーく響いたのです。

(ちなみに食器洗浄機は10年以上使ってましたが、卒業しました…くわしくはこちらの記事に)

*作りおきは平成30年の家庭料理のデフォルトだが、その先は…*

共働きや、子供の塾時間で食べる時間がずれる家庭も多く、「作りおき」はいまや家庭料理のスタンダード。2年くらい前から作りおき専門のレシピ本は急激に増えていますが、「何をどう組み合わせて作るか」をちゃんと解説しているかははすごく重要なポイント。

また、5年くらい前までの作りおきレシピ本って、日持ちさせるためかしょうゆと砂糖ベースの濃い味付けのものが多く、数回作ってすぐ使わなくなっていたのですが、フレンチって野菜をたっぷり使って、味も濃くなくバラエティに富んで、作りおきもできて、いいものだなと思いました。

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