こんにちは、フードライターの浅野陽子です。
今年2021年4月にオープン、直後からグルメ通の間で話題で、すでに超予約困難店となっている人形町の日本料理店「礒田(いそだ)」に行ってきました。
今回はその訪問レポートです。
名店「新ばし星野」の元一番弟子が開業
礒田は人形町駅から徒歩1〜2分、ビルの2階にあります。
ごく普通の雑居ビルなので、見落とし注意です。
新橋の名店「新ばし星野」の一番弟子、礒田岳人さんが独立し、今年2021年4月に開業。
8席のみのカウンター席で、あっという間に予約困難店となりました。
7月の時点でやっと入れたのが今回(10月)。
そしてこの日も「予約は2月までいっぱいで入っていて」とおっしゃっていました。
私が訪れた日、グルメガイドを何冊も出している某有名人もグループで来店されていてました。
美食好き同士の情報ルートは早い……。
奇をてらわず、しみじみ満たされる秋の料理
そして、今回いただいたものです。
飲み物はシャンパーニュ。
ディディエ・ショパン ウィリアム ド モンテ ブリュット NV
Didier Chopin William de Montez Brut
最初に開けたもので通しました。
北海道産毛ガニと塩もみきゅうり 梨酢を入れた土佐酢あんで
果物のナシがほんのり香る先付け。
秋の始まりを感じます。
イクラの飯蒸し
プチプチのイクラと錦糸卵、もちっと炊き立てのもち米を一緒に(シャレじゃないよ)。
合わないわけがない(笑)
スッポンのたれ焼き
焼き鳥のような、串に刺さって香ばしく焼けたかたまりが厨房から現れて、串からさーっと抜かれ、こうした盛り付けに。
食べるとスッポンではなく、あっさりした鶏もも肉のよう。
すごく面白い。
原木まいたけと菊
岩手産の原木まいたけを、優しい味のお浸しで。これも秋の香り。
食感も結構強いです。
グジのうろこ揚げ
本当にさっぱりした揚げ物。
きのこは「香茸(こうたけ)」も添えられています。
しめじとマイタケの中間のような見た目ですが、香りが独特で濃厚でした。
ここで今日の主役、信州産松茸がプレゼンされました。
一気に場が秋の雰囲気に!
松茸の天ぷら
生を見た後なので、なかなかテンションが上がります!
炊き合わせや、この一つ前のきのこもそれぞれおいしかったのだけど、松茸は別格。
香りが素晴らしくて、食べ応えも十分。
お造り
朝締めで空輸で届いた明石のタイと、剣先イカ。
椀もの
長崎産の高級魚・クエと焼きなすの白味噌仕立て。
この温かいお椀がまろやかで、じわっとして、とろけるように美味でした〜。
焼き物
千葉産のカマスと、再びまつたけを「焼きたけ」で。
自家製ポン酢とかぼすで。
カマスって自分で焼き魚にしてもそんなに感動しないのだけど、やっぱりきちんと目利きされたものを出してもらうと、全然違いますねー。
炊き合わせ
なめこ、淡路産ハモ、れんこん餅をだしとしょうがで。
これもとろりと美味。
酢の物
しめのご飯の前の、冷たくて甘酸っぱい箸休めです。
甘いいちじくと酸っぱいもずくが、なぜかぴーったりで。
ご飯
ご飯は二種類。
松茸ごはんと、
白いごはん。
ごはんに添えられた三種は白菜の漬物、牛しぐれ煮、じゃこです。
松茸ご飯は香り高く、白いご飯もどちらも粒立った食感が最高、そしてこの香の物たちも最高においしい。
おかわりしたい……のだけど、胃のスペースが残ってない(涙)
水菓子
シャインマスカットのゼリー
以上13品、たっぷりいただきました。
この日、シャンパーニュ込みでお支払いは1人39,000円。
しみじみ秋を感じ、体に染み入るコースでした。
派手さはないけれど何を食べたのか、どんな味わいだったのかそれぞれ鮮明に思い出せる料理ばかり。
人気が出るのも納得でした。
和食好きの方は、(かなり先になるかもしれませんが)ぜひ予約を入れて食べに行ってみてください(支払いは現金のみなので注意を)。
「礒田(いそだ)」
- 中央区日本橋人形町 2-6-11 五十番ビル 2階
- 東京メトロ日比谷線・都営浅草線『人形町』駅 徒歩2分、東京メトロ半蔵門線『水天宮』駅 徒歩5分
- 03-3527-3116
- 18:30~23:00
-
定休日は日曜
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