フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

[レシピ]ポイントを押さえれば簡単、保存も可能「鯛(たい)の下処理」

たい 下処理

こんにちは、フードライターの浅野陽子です。

飲食店の休業要請で食材が余ってしまっている現在。

スーパーで大きな魚や肉が安く出回っているのを見て「自分で作ってみたい!でもわからない」と残念に思うことはありませんか?

丸ごとのたい(鯛)一尾を使った鯛めしのレシピを紹介したいのですが、今回は先にたいの下処理について解説します
(鯛めしレシピはこちらを「[レシピ]意外とシンプルで初心者も失敗なし「鯛めし(たいめし)」 - フードライター浅野陽子の美食の便利帖」)。

本来、たいは買うときに店で下処理してもらうのが絶対いいです(個人の魚屋さんはもちろん、無料でやってくれるスーパーも多いので)。

それが難しかった場合に、自分でやる方法をお伝えします。

ポイントを押さえないと延々と格闘してしまうので、ぜひ参考にしてくださいね。

ポイントは、

  • ウロコ取りはできれば「道具ありき」で
  • ビニールをかませればかなり解決
  • 買ってきた当日に下処理だけして、おいしく保存させる方法も知っておくとGood

です。

たいはウロコが最難関。ここがクリアできれば7割終了

たい

ではさっそくやっていきましょう。

GW中に近所のスーパーで見つけた、立派なたい。
目が澄んでお腹もパーンと張ってます。
30センチくらいありますかね。

今日はこれを、さばいて行くッッ!←きまぐれクックさんのマネ(^^;

たいをさばく

まず、たいはさばく前にウロコを取らないといけません。

ウロコ取り 釜浅商店

包丁でもできますが、できればこういう専用のウロコ取りを準備しましょう(これはかっぱ橋道具街釜浅商店で1000円弱くらいで購入しました)。

貝印 KAI ステンレス ウロコ取り Kai House Select DH7318

(上の画像はAmazonへのリンクです。楽天市場で見るならこちらを)。

料理本には「包丁のみね(刃と逆側、包丁の背中部分)で削っても落とせます」と書いてありますが、すっごくやりにくいです。

魚をいろいろ調理したい人は、ウロコ取りはおすすめ。
でもあじ、いわし、さんまはウロコがほぼないので使わないし、さけやぶりなど切り身にも不要なので、使用頻度は魚好きの私でも3ヶ月に1回くらい……(要はマニア向け道具)

たい 下処理
そしてざっとたいの身を洗い、ウロコを落としていきます。

が。

いきなりこうやってザクザクすると自分の顔や着ているもの、シンクなどそこらじゅうに飛び散るので(しかもシールのようにくっつく)、

たい 下処理
必ず大きめのビニール袋をかませて、手を突っ込みながらその中で落としていきます。

尾→頭の方向にこそげると、ぼろぼろ取れていきます。

たい 下処理
両面取り終わったところ。これだけでも結構な重労働。ハアハア……(笑)

でも大変なところはこれで7割くらい終了。

また全体を洗って、キッチンペーパーで水気をふきます。

たい 下処理
いよいよおろしますが、先にキッチンペーパーを5-6枚準備しておきます(おろしてからだと手が汚れて取りづらくなるため)。

今回は鯛めしにするので、内臓とエラだけを取ります。

エラぶたをめくって包丁の先で中の硬いエラ部分を取ってから(すみません写真忘れ)、
鯛めしにしたとき、表になる面と逆側(頭が右、尾が左)の腹に、切り目を入れて内臓をかき出します。

たい 下処理
中までよく洗い、水気をキッチンペーパーでふいて、完了。
料理慣れしていても結構大変なので、初めてのチャレンジは、余裕があるときにどうぞ。

※ちなみに我が家のキッチンはグラフテクトで、このボードはオプションで付けた付属品。蛇口の真下、シンクに直接置けるタイプで便利です。

https://graftekt.jp/

graftekt.jp

これ知っておくと便利です、前日に下処理だけする場合の保存法

そしてここからがコツですが、魚料理は焼き魚でも煮魚でも、買ってきた当日が新鮮で一番おいしいです。

しかしスーパーに行って
「今晩は肉にしたいのに、よさそうな魚も安売りしてる。でも魚の気分じゃないし、さばいて料理する時間が(労力も)ない!どうしよう」ということって、結構ありますよね?

そういうときの解決法ですが、
「当日さばく作業だけやって、下味をつけて脱水シートにくるんでおく」のがおすすめです。

オカモト 業務用ピチット レギュラー 32R(32枚ロール)

脱水シートは、こういうやつ(画像はAmazon)。
私はこのピチットシートを20年近く愛用しています。
32枚入り2000円と、ラップほど安くはないのですが、魚料理のときすごく便利でおすすめです。

ネットと、業務用スーパーでも売ってます。

たい 下処理
そして鯛めしを作る場合は、おろしたたい1尾に塩(粗塩)小1/2をまぶし(腹の中も)、

たい 下処理

脱水シートを使って全体をくるみます。
大きめのたいだったので2枚使いましたが、小さい魚なら1枚で十分。
私は切り身ならシート1枚で2尾包んじゃいます(両面使えるので)。

たいの下処理 脱水シート
これをさらにビニール袋に入れて、冷蔵庫で保存(できれば低温のチルドルームなどに)。
この状態までやれば、翌日以降に料理しても問題なしです

鯛めしのような、薄めの味付けを楽しむなら翌日、焼き魚やフライなら翌々日までおいしく食べられます。

2-3日で食べない場合はジッパー付きビニール袋に入れ冷凍もできます。
冷蔵庫に移して一晩解凍か、室温に出して自然解凍後調理します(ただし味は少し落ちる)。

 

いかがでしたか?

今回は「ポイントを押さえれば簡単、保存も可能「鯛(たい)の下処理」」についてご紹介しました。

コツとゴールがわかれば怖くないし、また下処理した後の保存ができるなら、もっと気楽に、魚料理にチャレンジしていただけるのではないでしょうか。

いい魚に出会えたら、ぜひおためしください。

明日は鯛めしの作り方を紹介しますので、またお待ちしております。

今日も最高においしい1日を!

 

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