フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

【梅仕事】今からでも間に合う!駆け込み梅酒&梅ジュース作り(アレンジレシピも)

まだスーパーに残っている梅を見つけたらチャンス!

梅酒と梅シロップを漬け込む画像

スーパーの野菜・フルーツ売り場で、意外と夏前ギリギリまで残っている梅。見つけたらぜひ!

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 食限定の取材歴20年、フードライターの浅野陽子です。家ではほぼ365日キッチンに立つ料理好きです。 今日は「今年最後の梅仕事」として梅酒と梅ジュースの作り方を紹介します。

 「旬」や「季節感」が大好きな日本人。梅雨明け前後のこの時期だけ、スーパーの売り場に生の梅と氷砂糖が並び、「梅仕事」というキーワードも耳にしますよね。

梅酒と梅シロップを漬け込む画像

2週間前にTwitterに投稿した第一弾の梅仕事。こちらはオーソドックスな梅ジュース(左)と梅酒(右)です。

 我が家は6月初め、今年の梅仕事は一度終えたのですが、スーパーでまだ売れ残っている梅が気になり……氷砂糖も余っていたし、黒糖しょうがを使ったり、叩いた梅で作るアレンジバージョンで第二弾もやってしまいました。

 今回の記事ではそのアレンジバージョンの梅酒と梅ジュースのレシピを紹介します。

 オーソドックスな梅ジュースのレシピを知りたい方はこちらの記事をどうぞ。梅酒はもっとシンプルなので、ウェブにあるどのレシピでもうまくいきます(ホワイトリカーの紙容器にも作り方があります)。

asanoyoko.com

「叩いた梅で作る梅ジュース」の作り方

■材料(作りやすい分量)

・梅の実(青いもの):250g
メープルシロップと素焚糖(すだきとう):梅と同量
※はちみつ、または好みの砂糖でもOK。

梅ジュースの材料を並べた画像

梅ジュースはメープルシロップ、砂糖、はちみつなど好みの糖分を梅と同量漬けるだけ。量もざっくりでOK。

■作り方(所要時間:15分 ※10日後から飲める)

(1)キッチンペーパーにパストリーゼ(食品用消毒アルコール)を吹き付けて、1Lビンの中全体をぬぐい、消毒する。

 煮沸消毒より手軽なのと、耐熱でないビンもあるので私は消毒はいつもパストリーゼ派。500ml入り1本1,000円くらいで、相当たっぷり使えます。Amazonやふつうのスーパー、ドラッグストアで売っています。

キッチン消毒用アルコールとビンの画像

梅酒やジャムを手作りしたい料理好きには必須?のパストリーゼ。

(2)梅をよく洗って乾かし、ヘタを竹串で取る。青い実だけを選別し、重さを計ってから肉叩きなどでカンッと一回叩き割る。

梅ジュースを作る工程の画像

肉叩きや厚いまな板など、重さのあるものでカンッと一回叩く。エキスが出やすくなり、早く飲める。

(3)消毒ずみのビンに2を入れ、梅と同量のメープルシロップかはちみつ(梅200gなら1カップ)を入れる。

梅ジュースを作る工程の画像
梅ジュースを作る工程の画像
梅の重さを計り、同量の糖分を注いで漬け込む。メープルシロップならコクのある甘さに。

 「メープルシロップ全量だと値段が高すぎる」という人は、メープルシロップ3/4カップ(150ml)に50g分の砂糖(氷砂糖や好みの砂糖)を合わせるなど、一部砂糖を合わせてもOK。

梅ジュースを作る工程の画像

予算に合わせて好みの砂糖で。我が家ではメープルシロップの分量が足りず、残りを素焚糖にしました。

(4)ふたがきっちり閉まっているのを確認したら、上下をひっくり返してふり、全体をなじませる。冷蔵庫に入れて、2,3日に一度ふる。粉の砂糖は底にたまって溶けにくいので、ビンを回転したり、こまめにふってあげてください。

梅ジュースを作る工程の画像

メープルシロップ、はちみつ、氷砂糖のなかで粉の砂糖が最も溶けにくいのでまめにふってあげて。

 完成!漬け込んで10日くらいで飲めます。炭酸水や水で割って。
 梅の実は1カ月後くらいから食べられます。カリッとした部分と、コンポートのように半生に熟した部分が合わさって美味。

梅ジュースを作る工程の画像

10日くらいで梅のエキスがどんどん上がってきます。ほんのり甘い梅の実をかじるのもお楽しみ。

「しょうが黒糖梅酒」の作り方

■材料(作りやすい分量)

・梅の実:400g
・砂糖:しょうが黒糖と氷砂糖を合わせ、300〜350g
ホワイトリカー:900ml〜1L(梅の実がしっかり浸かるくらい)

しょうが黒糖梅酒の材料を並べた画像

台湾土産のしょうが黒糖と氷砂糖で。梅は袋の中の青いものは梅ジュースに、黄色いものを梅酒に使いました。

■作り方(所要時間:10分)

(1)梅の果肉を傷つけないようにヘタを竹串で取る。黄色い梅を選別し(青いものは梅ジュースに使う)、パストリーゼで消毒した2Lビンに、砂糖と交互にパズルのように詰めていく。

しょうが黒糖梅酒を作る工程の画像

黄色い梅を選別し、重さを計って砂糖の量を計算。ヘタを取ったら消毒済みのビンに砂糖と交互に詰める。

(2)ホワイトリカーを注ぐ。梅酒は常温で長期間漬け込むため、梅の実がしっかり浸るくらいの量まで。

しょうが黒糖梅酒を作る工程の画像

梅ジュースと違って梅酒は数カ月常温で漬け込むため、しっかり梅の実が浸かる量までホワイトリカーを注ぐ。

 完成!冷暗所で常温で熟成させます。3か月後から飲めますが、1年以上漬け込んでもOK。長期熟成させて、よりまろやかな風合いを楽しんでも(梅の実は一年で取り出す)。

しょうが黒糖梅酒の画像

しょうが黒糖と氷砂糖をブレンド。最初は黒糖からガスが出て表面が泡立ちますが、1週間くらいで収まります。

梅ジュースとしょうが黒糖梅酒を漬け込んだ画像

初夏の風物詩として毎年やってしまう梅仕事。この時期作っておくと、真夏の暑さを癒してくれます。

 こんな感じで、梅仕事の作業自体はとてもシンプル。そして梅は不思議な食材で、真夏の暑い時期にこれを飲むと大量の汗や体の熱が、スーッと引いていきます。

 今の時期、まだスーパーで残った梅が気になったら、ぜひ週末やってみてくださいね。

 それでは、今日も最高においしい1日を!

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