フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

角切りパンでフレンチトースト

前に連載してた新聞のエッセイでも書きましたが、

「こじゃれたお菓子界」の中で最も簡単に作れるのが、フレンチトーストではないかと思う。


分量は、私が基本にしてるのは

<トースト用厚切り食パン1枚・牛乳1カップ・卵1個・砂糖大さじ3>。

牛乳・卵・砂糖をよく混ぜ、バットなどなるべく平たい入れ物に表裏返しながら20分くらい浸し、

バターを熱したフライパンで焼く。


焼くときには必ず<ふたして弱火>がポイント。

弱火でも結構ちゃんとおいしそうな焦げ目がつきます。


そんなわけでふっと、思い立ったときにすぐ作れるこじゃれたお菓子、

というのがフレンチトーストのよさなのだけど、あえてめんどくさい、もっと凝ったお菓子っぽい作り方で

作ってみました。

それが今回の「角切りパンでフレンチトースト」。

浅野陽子クッキングサロン-フレトー


卵液に浸す前に、パンの耳をすべてそいでしまい

3センチくらいのころころの角切りにする。

そのころころ状のパンを卵液にじっくり3~4時間くらい浸し、

バターを塗ったグラタン皿に入れて、180度のオーブンで30分弱焼く。


こうするとパンが口溶けよくとろとろに仕上がり、プリンに近いような、もっと繊細な感じになります。


果物が足りないので、いちごやブルーベリーなど水っぽくないフルーツを飾ってもよいのでは。


そいだパンの耳は、一度冷凍してカチカチに固めてから

私はフードプロセッサーで細かくして、生パン粉として揚げ物用に使います。

その凍ったまま衣として使って問題なし。


パン粉って、こうやって自分で作れるから(しかも廃材?を生かして)、どうも買う気になれない・・・

スーパーでパン粉が「本日の特価!」みたいに表示されて売ってると、

「ふっ・・・私はパン粉なぞ買わず、手作りしたもっと上質なものを使っているのだよ」と、

優越感にひたりながら通り過ぎますが(←単なるバカ)、

しかしこの前、料理の本を読んでたら、

乾燥したパン粉と、手づくりの生パン粉とは仕上がりが違うらしい。


乾燥パン粉の方がよりカラッと、さっくり感たっぷりで仕上がるとか…

プロはしっとり仕上げたいものと、からりとしたいもの、フライの目指す仕上がり方によって

パン粉を使い分けるとか。


手づくり=すべて上質で仕上がりもよし、とは当てはまらない場合もあるのね・・・。