フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

わたしたちはやっぱり毎日、遺伝子組み換え食品を食べちゃっている

■いきなり、ちょっとショッキングなタイトルですみません…昨日書いた「大地を守る会」で届いたものを整理したらああ、やっぱり、と気づいたものがあり。一緒に届いた卵とヨーグルトのパッケージです。

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■卵も、ヨーグルトも、「非遺伝子組み換え飼料で育った鶏、牛から作ったもの」と明記。先日の記事「ひさびさ、遺伝子組み換え作物について考える-日経本紙朝刊1月12日コラムより」でも書きましたが、納豆や豆腐で「非遺伝子組み換え大豆」製のものをちゃんと選んでいるつもりでも「エサ」についてはほとんどの人が、遺伝子組み換えのものを無意識に間接的に、食べちゃっている現実
家畜のエサは、納豆や豆腐などとちがって、ヨーグルトなど最終商品の成分を分析しても遺伝子組み換えかそうでないか科学的に解析できず、メーカーの自己申告しかないため、法的にも表示義務がないのです。
でも、あえてとても高価で手に入りにくい「非遺伝子組み換えのエサ」を使っていれば、それは商品の非常に強いアピールポイントになるため、作っている人も売る際に堂々と書くわけです。
ということは、書いてない場合は100%遺伝子組み換えのエサを使っているということ。

アメリカは、基本的に商品問わず表示義務がないため、絶対どんなことがあっても食べるのがいやだ、という人はホールフーズ・マーケット有機・無農薬・健康食品に特化した巨大スーパーチェーン)などでお金を出して割高なものを一式そろえるわけです。つまり、自分の意識と、消費活動が一致している
しかし日本のルールでは、表示すべきものとしなくていいものが混在している。なので、「わたしは、普段食べるものに多少お金を出してでも、とても気遣っているタイプ」と自負する、「ちょいヘルスコンシャス」な人でも、現実を知らないがゆえに、豆製品は非遺伝子組み換えでも、別のものでバンバン食べちゃっているということがほとんど。これって、とても不幸だと思います。

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■ちなみにこれはよく行く、普通のスーパーで買ったヨーグルト。ちょっと高級商品に入るのかな?

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■ふたにはまたはっきり、「非遺伝子組み換え飼料を与えている」の表示。

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■裏にも、そのような表記が。

■ここで何度も書いてますが、エサのほか、サラダ油、ドリンク、お菓子などにも遺伝子組み換えの表示義務のルールがない食品や材料がたくさん、日本にはあります。原材料を見て「異性化糖」とあったら、それは遺伝子組み換えのトウモロコシを使ったシロップです。

ただただ反対、嫌い、と叫んでも、便利すぎるところまできてしまった日本の小売・外食業界の仕組みは変えられませんが、この「ルール混在による消費者側の無知の不幸」、これを、なんとか改善できないかといつも思っています。
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