4〜5年前に大ブームになった「ジャーサラダ」、知ってますか?当時は東京中の雑貨屋さんに、こういうふた付きのガラスびん(ジャー)がたくさん置いてありました。
私も買って、持ち寄りパーティー用のマリネに数回だけ使って、サラダは作らずそのまま放置…だったのですが、久しぶりに取り出して作ってみたら「大人のダイエット用にすごくいいものかもしれない」と!
「ジャーサラダ」で検索すると、「見た目がおしゃれ」「野菜がいつもよりたくさん食べられる」「野菜を数日保存できる」などいろいろメリットが出てきますが、私が一番感じたこと…栄養バランスが満たされるのか、腹もちのよさが半端ない!しかも超おいしい。
でもそれは詰める具材次第ということにも気づきました。具材の選び方によっては、さむざむしくて悲しくなる(私たち「見た目にだまされない」大人は特に)。レシピも含めて、書きます。
やせよう、と思ってジャーサラダを作るとやめたくなる
まず「ジャーサラダ」って聞くと、こういうの、想像しませんか?(フリー素材からもらったもの)。外観は美しいんですが、炭水化物ごく少々(もしくはゼロ)であとは野菜ばっかりというもの。
そのイメージに感化されて初期に作ったもの(冷蔵庫で冷やしたので見づらくてすみません)。にんじんと大根のナムル、缶詰のコーン、ベビーリーフ、水から10分ほどゆでた押し麦少し。野菜ばっかりのジャーサラダ。
ヘルシーさをねらい「アマニ粒」も入れました。ソースはオリーブオイル大1、米酢小1、砂糖・塩各ひとつまみ、黒こしょう。ソースを底に入れて、ゆでた押し麦、ミックスビーンズ、根菜やコーン、葉物の順に詰めます。
ちなみにジャーサラダは、びんから直接食べてOKですが、食べるときフラットなお皿にどかっと空けると、ソースが具材全体に回ってよりおいしくなります。家で仕事をする日だったので、パスタ皿にどかっと。
わー、きれいなビジュアル!こりゃインスタ映えもするね!と食べてみたものの…
(当たり前だけど)食べても食べても冷たい…そしてチーズや肉のような、食べごたえのあるたんぱく分や、コクがあるものに一度も当たらない。しかもソースがオリーブオイルと酢なので、味わいもさむざむしい。「ストイックにダイエットしているニューヨーカー」の気分になりました。
「Sex and the City」(ドラマの方)で、キャリーとミランダがNYで最先端の「Everything raw (非加熱の冷たい食べ物のみを出す)」レストランに行き、嫌になって深夜に街角のピザ屋で口直しして「 Wow, this is FOOD!」と叫ぶ場面がありますが、その気持ちがわかるような味で…
食べ応えのある肉・魚や、油脂分(マヨネーズとか)をちゃんと使うと超おいしい
そして次に「やせる」や「ダイエットのため」を意識しないで作ったのがこのレシピ。
「刺身用サーモン」のジャーサラダ
・ゆでた押し麦(水から入れて沸騰後15分で水切り、量はたっぷり50g) ・脂がのった刺身用サーモン約60g(角切りにしてしょうゆとみりん各小2、わさびとオリーブオイル各少々で下味) ・じゃがいも(ラップしてレンチン600Wで3分) ・プチトマト、ベビーリーフ適量 ・ソース(マヨネーズとオリーブオイル各大1、砂糖と塩各ひとつまみ、米酢小1、こしょう)
家で朝ごはんの片付けをしながら作り、冷蔵庫に3H保存。昼に食べるとき、わさっとお皿に。
今度はすっごいおいしくてびっくり!押し麦の、米飯とはちがう独特の「雑穀感」(しかも冷えている)が少々さむざむしくは感じるものの、
脂ののったサーモンの口当たりとマヨネーズの濃さ、フレッシュな野菜のパリパリした味が、食べるたびに交互に出てきて本当においしい。そして午後いっぱいから夕飯までお腹が空かず、いつもの間食はゼロ!
食べ過ぎたときのような膨満感があるわけでもなく…なぜか自然にお腹が必要十分量に満たされ、「これってダイエットにぴったりじゃない?」としみじみ思ったのでした。
「丼もの」や「混ぜごはん」とはちがう満足感になる
さらに、肉を使ったジャーサラダも作ってみました。
「甘辛い鶏じゃが丼」風ジャーサラダ
・鶏ひき肉(100gを酒・みりん・しょうゆ大1、砂糖小2、しょうがのみじん切り少々で水分が飛ぶまで炒り煮) ・じゃがいも(小1/2個をラップしてレンジ600W3分、皮をむいて角切り) ・かぼちゃ(約50gを種を取りラップしてレンジ600Wで3分、角切り) ・卵(1個に塩ごく軽くひとつまみ、砂糖小1/2、サラダ油でいり卵にする) ・ごはん120g(子供用茶碗に一杯めやす) ・一番上にサラダ菜と青じそ各適量をちぎったもの
これは、常温保存にしないとおいしく食べられないので、秋冬の気温が低い時期じゃないと無理かな…消費期限せいぜい2〜3時間くらいではと。
食べるときにまた、どさっと皿空け。このレシピは、鶏から出る甘辛いだし汁が味のベースなので、ソースは不要です。で、逆さにするときに、だしが全体に一気に回るのです。
和風の甘辛い味と、生の葉物は合うかな?と思いつつ作りましたが、すごいおいしい!甘辛い鶏のこってり感と、さっぱりした葉物が交互に来て、さらにかぼちゃとじゃがいものホクホクした食感がのって、これもすごくおいしいです。
しかもごはんを120gと、大人にしてはかなり少なめの量にしたのに(一般的な定食で出る量は170〜200gくらい)、このレシピもすごい満足感で腹持ちしました。
この満足感なら100gとか、もっと減らしてもいいかもと。ちなみに白飯1食100gはタニタ食堂の推奨するやせるための分量です。
*結論:ジャーサラダにするとなぜか満足感が一気に上がる*
「ジャーサラダ」で検索すると、「おしゃれ」などのキーワードとともに、生野菜を使うから雑菌が増えて危険、一般的にアピールされているほど持ち運びや数日単位の長期保存には向いてない、という警告も結構出てきます。
衛生管理された食品工場とちがって、目に見えない菌だらけの家のキッチンで作るジャーサラダは、そういう危険性もあるのは確かですが…
だったら毎日お弁当を作るおうちで毎日食中毒が起きてるのかと言えばそんなことはないので、今回書いたような「刺身用の魚」や「生の葉物」を使うときは特別気を使う、もしくは加熱した具材だけにする、作ったらなるべくすぐ食べる、という意識で大丈夫だと思います。
私もお花見とかで、生のサラダを外に持ち出して食べたこと、何度もあるし。まずは終日家にいる、雨の休日などに一度やってみてほしいです。この独特の食材ミックス感、本当においしいので!
*ちなみに「ジャー」はネットで買えますが、私のジャーは吉祥寺のおしゃれリーズナブル雑貨店「VIC」で安く買いました!数店舗ありますが、パルコの横を通っていくアーケード内にある店です(このリンクの「SOCO」の場所)