フードライターとして「プロのレシピを取材して、一般読者も再現できるように書き直す」という原稿仕事をたまにいただきます。料理をするのも文章を書くのも得意なので、昔からとっても得意な分野。
しかし市販の緑茶のパッケージに書いてある、「おいしい入れ方」のレシピってゆるっとしすぎて再現性がない!
書いてある通りにやってもおいしく入れためしがなかったのですが、ある日わかった。レシピを再現するのが得意な私が「絶対に毎回おいしい緑茶を入れられるレシピ」書きます!コツは「カウント」すること。
いままで惑わされてきた「ふわっとした」表現たち…
市販の緑茶パッケージに「おいしく入れるコツ」として書いてある表現。
「お茶の葉はたっぷり多めに」 「湯ざまししたお湯を急須に注ぎ」 「お好みにより数十秒待って、蒸らします」
ワーイジャパニーズピーポー?!なぜこれでわかるんだ(ノ゚0゚)ノ お茶の名産地で生まれ育って「祖母や母が上手に入れているのを子どものときから見てきた」人以外、こんな感覚的な表現では絶対うまく入れられません!
お茶の葉も道具も大事だが、「お湯の温度」が決定打
そんなわけで「お茶の葉をたっぷり使い」「湯ざまししたお湯で(=適当に放置)」「数十秒」待っても、「やたら濃くて苦い、または水のように薄い」お茶しか入れられたことがありませんでした。
しかし、スーパーで買える普通のお茶でも、高級急須でなくても、そこそこおいしくなる方法、わかりました。
結論:カウントすれば、誰でもおいしく入れられる。
お茶の葉は山盛り小さじ2(=7g)
料理の計量スプーンが正確だけど、普通のティースプーンでもいい。要はお茶っ葉も計ってカウントすると失敗がないのです。スプーンから落ちない程度の山盛り小さじ2杯を急須(一般的なサイズは湯300cc)に入れる。
私はふやけたお茶っ葉の処理が苦手で、処理が楽なこのKINTO(キントー)を愛用してます。
(私のKINTOはだいぶ前に買ったので、この大きい新サイズなら↑↑「お茶っ葉小さじ3」で!)
やかんでもティファールでも「沸騰後10分待つ」
これが大事!沸騰直後の100度では苦くなりすぎて、ぬるいと味が出ない。緑茶パッケージには「いったん湯のみなどに注いで湯ざましする」とありますが、これだと大してお湯が冷めません。勘所をつかんでいる人はうまくいくのかもしれないけど…
キッチンタイマーがなかったら、スマホで10分はかって放置して、それからお湯を入れる。
15まで数えながら急須をふる
これも、あんまり待つとすぐ苦くなります。なので「1、2、3、4、5・・・」と15まで数えて、約15秒間蒸らすのがベスト。30秒、60秒もやってみたけど、15秒がちょうどいいし、タイマー不要で数えられるので手っ取り早い。安いお茶なら、急須を揺らしながら数えると、よりおいしく味が出ます。
1回で注ぎきる
これは結構書いてありますね。湯のみは小さいので、一人で飲む場合は大きめのマグカップか、注ぎきれなかったら他のグラスなどにも入れて、お湯を急須に残さないのがポイント。どんどん抽出されちゃうから。
そして2煎め以降はお湯は同じ要領で、15は数えずにすぐ湯のみに注ぐ。安いお茶で2煎、いいお茶で3煎まではおいしく出ます。
*緑茶はコーヒー・紅茶より便利ですよ*
この方法がわかったのは、偶然から。ある日緑茶を入れようとしてお湯を沸かしたまま忘れてしまい、思い出したときには10分くらいたっていた。お茶はセットしてあったので、とりあえず入れてみたらすっごくおいしくて「なるほど!」。お湯の温度が大事なのよね。
先日海外から友人(日本人)が遊びに来てくれたとき、コーヒーを切らしていて「ごめん、緑茶しかないけどいい?」とデザートと出したらとても喜んでくれました。一緒に来てくれた日本在住の女子たちにも「おいしい!」と好評でした。
コーヒーもおいしいけどたまに胃疲れするし、風邪や体調が悪いときにも「ちょっとカフェイン摂りたいなー」と思ったら、緑茶は意外と便利です。