フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

すごく美味!余った豚ばら肉で翌日ナポリタン

肉のグラム数は欲しい量どんぴしゃで買えない。そこから生まれた新レシピ(というほどでもないが)。

■レシピ本を見ると「豚ばら肉 300g」と書いてある。でもスーパーに行くと「358g」「421g」とあったりして、肉を欲しいグラム数どんぴしゃで買えることはあまりありません。対面型の昔ながらの肉屋さんに行ってもたいてい「ちょっと出ますけどいいですか?」と言われる。 ■しかし私は家ごはんでもつい「レシピ通りのグラム数」を追求してしまうので(だってレシピの調味料は全部その量に対して最もおいしくなる分量に設計されているから)、よく中途半端にあまるのです。それを翌日に自分の昼ごはんにする。で、最近美味しかったなーと思ったのがこの豚ばらナポリタン」です。ベーコンやソーセージよりさっぱりして、でも豚肉の脂の甘味が加わって、ほんと美味。

ナポリタンは“適当に作ってもかなりおいしくできる”稀有な料理

■イタリアン全般に「レシピのどこでやめてもおいしくできる」という素晴らしい共通項があります(「にんにくときのこのガーリックスパゲッティを作ろう」と作り始め、でも「面倒だからきのこ入れないでおこう」と途中でやめてもおいしいガーリックスパゲッティができる)。でもナポリタンはさらにその特性が強い。パスタとピーマンと肉っぽいものとケチャップがあればおいしく作れる。玉ねぎやきのこを足しても、旨味追加でウスターソース入れても。一応今回のレシピ下に載せておきますが。(それ以前に「ナポリタンはイタリア料理じゃない論議」もあったりしますが・笑) ■また、ナポリタンについては思うことを何度も書いてるので、過去の記事もぜひどうぞ!(サイトの右下・コラム内検索の枠からナポリタン」と検索すると10記事くらい出てきます)。とにかく日本人の味覚と合う料理なんですねー。レシピも簡単だから最高です。男性が好きな料理なので、婚活レシピにもいいかも? 豚バラ肉でナポリタン161109-1

レシピ「余った豚バラで翌日ナポリタン」

材料(1人分)

スパゲッティ 80〜90g(1.6mmくらいのもの) 豚ばら肉 約50g(食べやすく切って塩・こしょうをしておく) ※厳密じゃなくていい。適当に余った分少量 ピーマン 1個(ワタと種を取って細切り) 玉ねぎ 1/6個(縦ごく薄切り) にんにく 1片(みじん切り) オリーブオイル・ケチャップ・塩・こしょう

作り方

鍋にお湯を沸かし、1Lに塩小さじ2くらいの目安で入れる。沸かす間に冷たいフライパンにオリーブオイル大さじ1とにんにくみじん切りを炒め、香りが出たら玉ねぎを軽く炒め、豚ばら肉を入れる。豚肉の色が変わったらピーマンを入れてさっと炒めて軽く塩・こしょうして火を止める。 スパゲッティを袋の表示分数マイナス1分ゆで、具材のフライパンに入れてケチャップ大さじ2も入れて火をつけ、よく全体をあえる。味を見て足りなかったらケチャップ大さじ1、塩・こしょうしてできあがり。 *玉ねぎを外してもいいし、しんなりするまで炒めて甘味を出してから豚を入れてもいい。ケチャップの後にバター少量を足すとより深みが出る。具材はパプリカやなすを入れてもいい。とにかく「やってもやらなくてもおいしくできる」のが最高です。