食限定の取材歴25年、フードライターの浅野陽子です。
今日は仕事のご報告。
先月、杉並区立久我山小学校の特別授業で自分で企画した作文講座をやってきました!
1日がかりのイベント。
小学4年生94人に文章の書き方を教えて、大変でしたがめちゃくちゃ楽しかった!
最初は4年生の担任の先生方にプレゼンして。
実行まではPTA幹部の保護者の方々に多大なご協力をいただきました!本当に感謝です。
AI時代を迎え、逆に必須になった作文スキル
「AIが人間よりもうまい文章を書いてくれる今、作文って意味あるの?」と言う方。
しかしそのAIに「こういう文章を書いて」と指示する際、人間の作文力は不可欠なのです。
受験や入社試験で手書きの作文が求められる場面はまだあります。
LINEやメールでも文章は必要だし、交渉やお詫びの手紙を書くなど、大人のセンシティブなやりとりでもゼロにはできない。
要はこれからを生きる子どもたちにとって、AI出現の今でも作文力は死ぬまで必須のスキルなのです。
・・・
といった背景もありますが、単純に文章を書くのは楽しいのです。
わたしは小学生で本と作文が大好きになって。「一生活字に関わる仕事がしたい!」と思い、今につながっています。
そんな小学生が一人でも増えるといいな、と企画しました。
幸い「ぜひやってほしい」とご依頼くださった、杉並区立久我山小学校の校長先生、小学4年生の先生方には感謝です(涙)
また、準備から当日の調理実習のサポートまで、PTA幹部のお母さまたちには多大なお力添えをいただきました。本当にありがとうございました。
1コマ目は調理実習(ジュース作り)
いきなり座学だと面白くないので、先生と何度もやりとりし、「1コマ目は調理実習(みんなでジュース作り)、2コマ目は作文(1コマ目の体験と感想を文章にまとめる)」という流れで行いました。
4年生全3クラス(94名)×2コマ、順に1〜6時間目まで。わたしはフル登壇。
生徒さんにも話したのですが、「何もないところから文章を書け」って言われたら、大人でもプロのライターでも、難しいのです。
だからわたしたちライターが取材をするように、1コマ目は班ごとに調理実習をしてもらい、取材がわりにしました。
事前にどんなジュースを作るか、レシピ(選択肢の中からチョイス)も合わせて考えてもらい、作りました。
試飲タイムで大盛り上がり
どの組み合わせを選んでも絶対においしくなるよう、わたしが秘密のレシピを設計。ジュース作りの後、みんなで試飲しました。
この試飲がまた大盛り上がり!
「ただの調理実習に終わらないようにちゃんと“取材”してね」とポイントを伝えておきました。
2コマ目はいよいよ作文を書きます
1コマ目の後は家庭科室から各教室に移動し、いよいよ作文です。
調理実習で感じた取材ネタは頭の中にたくさんある。
これを文章にまとめるのが作文ですが、思ったことをいきなり書け、と言っても文章を書くのが苦手な人は難しい。
そこで!
わたしが出版業界25年の経験を元に、小学生のみなさんにどうやって作文を組み立てるか、コツをお伝えしました。
いきなり長い文章を書く前に、食レポシートという取材メモを作り、作文にします。
作文の書き方もコツがあるんですねー。それもできるだけわかりやすく、かみ砕いてポイントだけ解説。
だいたいの生徒さんにはうまく伝わったようで、ちゃんと書いてくれました。
発表したい人には挙手してもらい、各クラス7〜8人が手を挙げて自分の作文を読み上げてくれました。
あとで94人全員の作文を読ませていただきましたが、わたしが伝えたかったポイントが大体わかってもらえたようで、とても嬉しかった。
事後アンケートでも
「調理実習をやってすぐ作文だったので、いつもより作文が書きやすかった」
「すごく楽しくて苦手だった作文が好きになった」
「ジュース作りが楽しくて作文を書くのも楽しかった」
「ぜひ来年もやってほしい!」
など、好意的な意見が大半で。
ポイントがちゃんとわかってもらえていたのも嬉しかった。
「大切なことを教えてくれて、浅野先生ありがとうございました」なんて泣ける感想や「将来はフードライターを目指します」と思わず笑顔になりそうなコメントもあり、本当にやってよかったなとしみじみ思った仕事でした。
参加してくださった生徒さん、先生方、PTAの皆様、そして企画にご協賛いただいたRYODENさま、ありがとうございました!深く感謝申し上げます。
※「うちの学校でも同じ授業をやってほしい!」という学校関係者の皆様、ぜひお気軽にお問い合わせください(サイト上部の「連絡先」より)。
それでは、今日も最高においしい1日を!
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