フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

持ちよりワインパーティー成功のポイントは…「しょうゆ使用不可」が基本

昨日のブログの続き、Tさん邸でのパーティーのもようを。

Photo
Photo_9毎年恒例のこのパーティー、「ワインと料理の持ち寄りが基本」ですが、TさんとTさんの奥様、そして参加されるお友達の方々は「いいワインをむちゃくちゃ飲んでいる」か、「ワインの資格は当然持っている」が大半なのですごすぎるワインばっかり。私もワインエキスパートは持っているけど・・・わが家からは、毎年どんなワインと料理を持参するか悩みます。

今年もまあ豪華で…(*^-^)

乾杯は泡。

Photo_11ロゼのモエ・エ・シャンドンに…

Photo_12 テタンジェ。スパークリング、ではなく泣く子もだまる(?)正当なシャンパーニュ地方産の泡です。コクと余韻がたまりませんね。

Photo_4ニコライホフ・ヴァッハウオーストリアの高級AOC。「グリューナー・フェルトリナー」というオーストリア固有のぶどう品種の白・辛口。オーストリアはワイン法も産地もスペルも、ドイツと非常に似ていながら微妙にちがって本当に難しいのです。エキスパート試験の際、ぐちゃぐちゃに混ざって覚えるのに苦労したなぁ…あ、もちろんワインの味は最高\(^o^)/すっきり辛口、白い花の香りに私はほんの少しスパイスのニュアンスも感じました。

Photo_5ペンフォールド・マギル・エステー。オーストラリアの最高級赤。もちろんフルボディ。パワフルでなめらかでした。

Photo_6そしてこの日の目玉というかサプライズに近いシャトー・ディケム!!もともとディケム自体がボルドーの最高級を超えて超特級格付け(プルミエ・クリュ・シュペリウール=1級畑のさらにスペシャル版)のワインなのに、ヴィンテージ(=製造年)は30年前の1981年もの!俗的で恐縮ですがおそらく時価10万円強とみました…w(゚o゚)wまったくおいしすぎてなんと表現したらよいか。飲み下すがもったいないような、黄金の輝くシロップでした。甘口だけど、綿菓子のように口の中でスーッと消えてゆく繊細な甘さ。

Photo_10

(このほかにもアルザスの高級甘口白、トカイ・ピノグリなどもありました…計13~14本空いた、と最後にちらっとTさん言われていたようなw(゚o゚)w)

Photo_7ちなみに我が家はチリのエラスリス(白)とこのボルドークロ・デュ・マルキの2本を持参しました。エラスリス(ERRAZURIZ)は高くないですがパワフルで飲みごたえ感抜群、わりと世界的評価も高い辛口白。マルキはボルドーメドック格付け2級シャトー、レオヴィル・ラス・カーズのセカンド(=正規のファーストラベルまで行かないけど、シャトーとしての品質はちゃんと保証してますよ、と造り元が銘打つセカンドラインのワイン)です。
2本で合計1万円強くらい使ったかな…。さすがにディケムと比較すると申し訳なさすぎますが、エラスリスはしっかり家で冷やしておいたものをパーティーの序盤に、マルキはTさん邸に到着後すぐ抜栓して空気に触れさせ、会半ばに出したらみなさんとても喜んでくださいました。参加者の中でもまあまあ若い二人?な私たち夫婦が持参するには、そこそこよい選択ではなかったかと思う(ことにした・笑)

Photo_8このTさんパーティーではいつもTさん自らが焼き上げるロースト・ターキーが出てきて本当に豪華!お手製クランベリーソースも付いて、まるで海外ドラマのようだ。

わが家の持参料理は、昨日書きましたがラザニアとアップルクランブルパイを作りました。
ワイン(特にちょっと高級なもの)がそろうホームパーティーでは、持ち寄り料理に「しょうゆを使うメニューは避ける」がうまくいくための基本だと思います。ずっと私は、持ち寄りパーティーと言えば「タコと野菜のしょうゆマリネサラダ」と「十八番の煮豚&煮卵」を定番にしていました。が、料理単品は「そこそこおいしくできたなー」と家で思っても、いざパーティーに持っていくと、ワインと本当に合わないのです(。>0<。)
キッシュやペンネ、シンプルなサラダでもなんでもいいから、しょうゆを使わずに仕上げた料理を持っていくと、うまくワインとマッチして喜ばれると思いますよ。自分で作れなければデパ地下などで買ってもいいし。小さなポイントながら、ワインパーティーみやげ成功の秘訣かなと思います。