食限定の取材歴25年、フードライターの浅野陽子です。
前回の記事に引き続き、GW九州旅行で食べ歩いた地元グルメを深く掘り下げるシリーズ。
今回は小倉(こくら)の地元グルメをご紹介。
東京から「のぞみ」に乗ると、博多の一つ手前の駅。行ったことありますか?
駅前の商店街から始まり、どこの街とも似ていない、独特の昭和カルチャーが今も生きる街でした。
▶︎前回の記事はこちら:「【源平合戦と門司港レトロ】 徒歩で県境越え!からの門司港名物「焼きカレー」ランチを堪能」
▶︎このシリーズを最初から読むならこちら:「【福岡・水炊き】やっぱり鶏と野菜がハイレベルな街でした!初日は王道の「華味鳥」で夕食を」
小倉、昭和感が今も生きてる!
門司港のあとに電車で向かったのは小倉。読み方は「おぐら」じゃなくて「こくら」ですよ!
今まで取材とプライベートの旅行と両方で、日本国内をいくつか回ってきました。
日本だと新しい場所でも「わー、ちょっと⚪︎⚪︎っぽい!」と何らか共通点を感じるものですが……。
すごい、小倉って日本のどの街にも似ていない。いい意味で独特で面白いのです。
昭和感が強い。ただ、昭和生まれとして子どもの頃のような懐かしさを感じる、とかではないのです。本当に独特。
駅前でフリマをやっていましたが、東南アジアのマーケットの雰囲気とも違う。アメリカ製の古着やヨーロッパの骨董品などをたくさん売っていて。おしゃれで。もうわけわからん(笑)。
「旦過(たんが)市場」へ。リアル「地元の台所」感がすごい!
駅前の大きな市場ですが、観光地化してなくてローカル感がすごい。
東京の築地市場、京都の錦市場に阪の黒門市場、小樽の三角市場など、有名な市場ってたいていは観光地化しているものですが、ここはリアルに地元の人の生活に根ざした市場でした。
チャラチャラしたスイーツはなく、野菜や鮮魚、惣菜などがずらっと並んでいて。
観光客風の人のほとんどいなくて、本当に地元の方々がカゴを片手に「今晩のおかず」を買っていました。
郷土料理「ぬか炊き」に目がクギ付け!
この中で、わたしの目がクギ付けになったのが「ぬか炊き」です。
漬物に使う「ぬか味噌」で、魚や野菜、手羽先なんかを煮たものだという。
茶色くて、びちゃびちゃして、どうみてもおいしそうに見えないじゃないですか(失礼!)。
これがまあ大人気で。地元の方々が順番待ちをして列をなし、飛ぶように売れている。
すでにわたしはお腹いっぱいだしこれから食事の予定もみっちりだし、食べる際は電子レンジも必要らしい。
一体いつ食べるんだろうと思いつつ、フードライターとしてこの食べ物はスルーできない。つい、少しだけ購入してしまいました。(試食レポートは最後に↓↓)。
ちなみに旦過市場は2022年と去年2024年のお正月の2回も火事に見舞われ、仮店舗で営業中のお店も一部ありました。
なんとか早く元の日々に戻ることを祈るばかりです。
夕食は地元人気の焼き鳥店へ
夜は早めに、小倉駅すぐ近くの人気焼き鳥店「好起(よしき)」へ。
小倉出身の知人におすすめされた店で、東京であらかじめ予約を入れておきました。
ここも観光客というより、地元の常連さんが多いお店。シニアのカップルが何組か、おちついた雰囲気で楽しんでいました。
昭和38年創業の老舗店。大きめのネタを鉄串に刺して焼くのが特徴。
福岡の薄にごりの純米吟醸酒「クアドリフォリオ(みいの寿)」と堪能。
この日は、下関でコーヒー牛乳→門司港で焼きカレー→小倉で旦過市場と焼き鳥、と北九州グルメ&観光の充実した1日でしたね!
ちなみにここが同じ小倉出身の知人からおすすめされた人気ラーメン店「ぎょらん亭」。食べてみたかった……。
はー、お腹の余力がもっとほしい、といつも旅で思う。
おまけ:「ぬか炊き」食べたらこんな味でした!
旦過市場で買ったぬか炊き(たけのこ・鶏手羽先)はこんな感じで持ち帰り、ホテルの部屋の冷蔵庫へ。
翌朝ホテルの方にお願いし、電子レンジで軽く温めていただきました!ちょっとピリ辛でほんのり甘い、コクのある味噌味の煮物。白いごはんにも合いそう。
なるほど、これが一品あったらおかずにもおつまみにもなるし、いいなと。
次回は呼子の朝市と名物の透明なイカのお造り、唐津の風景をお届けします!
それでは、今日も最高においしい1日を!
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