フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

家でもっと料理をおいしく楽しくラクにうまく作りたい?ならば答えは一つ。

来月、地方で親子料理教室の講師をやらせていただくことになり、そのリハーサルを主催者の方とやるので、包丁をがっつり研ぎに出しました。包丁はいろいろ集めてこの倍以上持っているので、これは一部。私が日々よく使っている「包丁の1軍チーム」です。

食べることにはこだわるのに、包丁に全然こだわっていない人の多いことよ。

ところで、「食べることが大好き」「料理はよく作ります」という人でも、「包丁は10年前に適当に安いのを買ったっきり」という人、本当に多い!もったいないです。キッチンツールで、お皿や鍋にこだわるより、まず包丁!そして、初心者でも妥協せず10,000円弱くらいの高品質なものを選んでほしい!

いい包丁は、キッチンに立つことが楽しくなり、作る時間も短縮され、キャベツの千切りをはじめ、完成した料理の見た目が美しくなって、さらにまた料理をしたくなります。「自炊力」を急激に上げる最高の道具なのです。

私の包丁1軍メンバーはこれ。

包丁

全部GLOBALでそろえています。なんでグローバルか、買ったときはあまり考えていなかったけれど…10年以上使ってとてもよいです。手前の長方形のから、野菜がきれいによく切れる「菜切り G-5(なきり)」、「文化包丁G-4 (野菜・肉・魚オールマイティー)」2本、

包丁

最後2本が、奥から2本目から「ペティーナイフ GS-3」と一番奥が「グローバルプロシリーズのペティナイフGP-11」。(グローバルプロはいまは「IST(イスト)」という新シリーズになったようです↓)

 

 

ペティナイフは、朝ごはんのフルーツを切るとき、ちょこっとイチゴのへたをあと2〜3粒分取りたい、というときなどに本当によいです。普通のタイプのペティナイフを数年使っていて、プロユースの方は、料理研究家有元葉子さんが「この包丁はもはや私の手の一部」と言ってらしたのを何かで読み、猛烈に欲しくなって買いました。どちらもよく使ってます。

しかしいい包丁も、切れが悪いとまったく意味がない。

これも「包丁あるある」の一つ。上等な包丁を買ったがいいが、使い続けて全然切れなくなってきちゃったのにそのまま頑張って(?)使い続けている人、多すぎます(*´Д`) 切れない包丁は、充電の切れたスマホと同じ!研いでください。

でも研ぐのは、なにがなんでも自分でやる必要はないのです。最近増えたチェーンのリペアショップ(傘の修理や洋服のリフォームを代行してくれるお店)でやってます。うちの近所だと、相場1本500円くらい。スーパーの店頭で400円でやってくれるところもあります。半年か1年にいっぺんでもいいので、ぜひケチらないで!

プロの研ぎは「切れすぎない」のがよい

包丁を研ぐ

もちろん自分で砥石で研げれば最高です。でも慣れてない一般の人が研ぐと、たいてい「研ぎすぎ」になるのです。研ぎすぎた包丁はまな板に食いこみまくり、トントントン…という、あのかろやかな切り方ができず、かえってストレスになる。

プロの研ぎは、この「研ぎすぎの一歩手前」でやめます。このバランスが絶妙で、私も総合的な手間なども考え、1〜2時間で近所ですぐやってくれるし、と結局プロにまかせっきり…でも、この時間で別の生産活動を行っているからいいかと。

合羽橋道具街で3000円で買った包丁の持ち運びバッグ

包丁

包丁入れ

包丁入れ

ところでこれ、いいでしょ!包丁の持ち運び用バッグ。ネットはもちろん、どこにも売っていなくて、合羽橋道具街のツヴィリングショップでやっと見つけて買いました。あのキッチン道具の街・合羽橋でもなかなかこのタイプはなかった。全部立派な「木箱の工具セット」みたいなタイプで、数万円するもので。探しに探しました…10年くらい使ってます。

料理初心者でも、いい包丁をまず買って!そして切れなくなったら研いで!

これ、基本です(゚Д゚;) 「料理の腕が、まだそんないい包丁を使うレベルじゃなくて」と言っているあなた。まず、いい包丁買って!そしたらどんどん料理の腕の方がつられて上がっていきます。絶対ホント!