フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

日本橋でちょっと優雅な天ぷらランチ「天ぷら すず航」

■最近、仕事で日本橋に定期的に行きます。打ち合わせの前後、時間がうまく合うときにはランチでなるべく食べ歩き、自主取材してます(もちろん自費)。フードライターとしては、やはり“ディナー取材”が正統で王道ですが、いま子供が小さいのでパッと夜出かけることができず・・・まあでもランチ取材でも、いろいろわかることはあるのだ!勉強を続けることが大事よね(と自分に言い聞かせ)。

すず航外観2■それで、最近自主ランチ取材してきたばかりなのがこの「天ぷら すず航」さん。ここ、店内でスマホやデジカメの撮影厳禁なのです。カウンターと座敷があって、カウンターは天ぷらを揚げているご主人をぐるりと取り囲むような半円形の作りなので、集中してひっきりなしに揚げているすぐそばでカシャカシャと音がするのは嫌だというのはすごく理解できます。「食べ手」としてもやっぱりちょっと失礼かなと・・・ただ一方で、よいお店はフードライターとして拡散したいというのが本音で、伝えるツールとして写真の情報は大きいので難しいところです。なので外観。茅場町駅からすぐ。日本橋からも歩ける。ちょっとわかりづらい、ビルの谷間にあります。

すず航メニュー■料理の写真を紹介できないのが残念。「すみれコース」税抜2,130円(デザート付き)をいただきました。アスパラ、玉ねぎ、えび、エリンギ、穴子などの天ぷら7品に白いご飯と味噌汁(この日はあら汁)、香の物が付いてます。デザートは栗の渋皮煮のシャーベットで、この日はまだ暑かったので秋の始まりを感じておいしかったし、ちょっとワクワクしました(≧∀≦)こういう季節の「走り」のものを食べるとワクワクするのはなぜだろう・・・。天ぷらはさくさく、ホクホク、軽快な食べ応えで本当においしかった。ごはんはあらかじめ「普通の盛り方の8割くらいで」とお願いしました。そうすると全部食べ終わって内臓にズシンとくる嫌な重みがなく、午後も快適に過ごせて女性には特におすすめです。最初に少なめのごはんが来た時「あ、足りないかな?」と一瞬不安になりますが(笑)、大丈夫。絶対足ります。

■一番安い1,420円の「ゆりコースは」天ぷら8品にデザートなし、3番目の「さくらコース」3,560円は、逆にすみれより1品少ない天ぷら6品にかき揚げとデザート付き。でもカウンターで見ていると、みんな「ゆりコース」を頼んでいるかと思えばそうでもなく、ビジネスマンひとり客でもデザート(おそらく私と一緒のすみれ)を食べている人、結構いました。打ち合わせや接待はともかく、ひとりランチに約2000円って会社員の方には高いと思うんだけど、この日本橋界隈で働く方はみんな稼いでいるんだろう。

■実は私は前にビジネスランチで来たことがあり、そのときは仕事の話に熱中してあまり印象が薄かったのだけど、今回ひとりで取材のために来て、集中して食べたらすごくおいしいしいいお店だと思いました。味に集中したいときはひとり飯に限りますねー。日本橋でおいしい天ぷらがたべたいと思ったときはぜひ。ただランチのピーク時はとても混んでいるので(ランチは予約不可)、時間帯をずらすのがおすすめです。

************************* 「天ぷら すず航」 http://www.nihonbashi-tokyo.jp/enjoy/gourmet/201303/ 電話 03-3666-3336 (茅場町駅12番出口徒歩2分) 武蔵野市吉祥寺南町2-2-3 11:30〜13:30/18:00〜20:30LO 土日祝休 17席 クレジットカード使用OK *************************