フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

外はプレハブ工場、中は洗練されたイノーベティブ料理店「nou(ノウ)」(中目黒)

ここホントにレストラン?工場か事務所と間違えそうな外観

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の外観の画像

駅から徒歩10分弱、目黒川近く。謎めいた中目黒の隠れ家レストラン。(c)asanoyoko.com

\新刊『フードライターになろう!』全国書店で絶賛発売中です!/

Amazonのリンクは▶︎▶︎こちら

 食限定の取材歴20年、フードライターの浅野陽子です。アップが遅れてしまいましたが、2カ月前に訪れたレストランの話。中目黒駅から徒歩10分弱、山手通りと目黒川の間の裏路地にひっそりある「nou(ノウ)」です。

 食とワインに詳しい、高校の同級生が予約を取ってくれて、女二人ディナーを楽しみました。

外観も店名も、謎が多すぎて……逆にワクワク

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の外観の画像

プレハブ工場?レストランの入口とは誰もわかりません(笑)(c)asanoyoko.com

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の外観の画像

階段を上がった先に、ほんのり明かりが。(c)asanoyoko.com

 グルメな女友達が押さえてくれた中目黒の人気店、というだけで盛り上がりますが、店まで来てドキドキ感マックス。

 ここホントにレストラン?工場か事務所にしか見えないのです(この周囲もそういう建物ばかり)。

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の看板の画像

店名「nou(ノウ)」の意味は……?(c)asanoyoko.com

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の内観の画像

おそるおそるドアを開けると、中はこんな明るいカウンターが!(c)asanoyoko.com

 しかし、スタート時間の18時前にはお客さんらしき人たちがずらずらと集まってきて。一列になって階段を上り、ドアを開けると……オオーッ!こんなに明るい店内が広がっていました。

「農」業への思いと、野菜や旬の食材を「脳」で感じて

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」のメニューブックの画像

「農」業や「農」家へのリスペクトと、食材の旬を「脳」で感じて、の意味。(c)asanoyoko.com

 次の謎は「nou(ノウ)」という不思議な店名。千葉出身で大学時代からの友人という二人のシェフ(宮地大介さんと板垣亮さん)が務め、店名は日本の「農」業へのリスペクトと、野菜や食材の旬を「脳」で感じて、と付けたそう。

 夜のみ営業・コース1本、一斉スタートです。お二人の地元である千葉産の有機野菜と季節の食材をたっぷり使ったおまかせコース。この日はワインペアリングもお願いしました(飲んだワインの情報は料理の下にまとめてあります)。

和食材たっぷりのイノベーティブ料理

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の料理の画像

メニュー名は「蜆(しじみ)」。カキの茶碗蒸し、シジミのだしで。(c)asanoyoko.com
中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の料理の画像
中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の料理の画像
(c)asanoyoko.com

  同店のメニューブックには「蜆」「地鶏」など食材の名前がシンプルに書いてあるのみ。それも謎めいています。

 1品目は大ぶりのふっくらしたカキが入った茶碗蒸しでした。これ、和食では?……いや、器は完全に“洋”。ワインとの相性もぴったりで、やっぱりフレンチです。

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の料理の画像

前菜の盛り合わせ。(手前奥から)「ナマコ ワカサギ」「クエ 鮪」。(c)asanoyoko.com

 次は前菜の盛り合わせ。ワカサギのフリットはカリッとふっくら。新玉ねぎと醤油がのったマグロと、クエのお造り。奥はナマコ酢。やっぱり和食?

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の料理の画像

「地鶏 パクチー」。(c)asanoyoko.com

 3品目はメニューに「地鶏 パクチー」とだけあり、なんとグリーンカレー!地鶏のだしをベースに、ピーマンとココナッツミルクも使ってあるそう。

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の料理の画像

「サワラ」。(c)asanoyoko.com

 4品目の魚料理はサワラの西京漬けと酒粕ベシャメルソースを使ったリゾット。独特の濃厚さが美味。ペアリングのイタリアワインと合いましたね。

 コースは以上だったのですが、もう少し食べて飲みたい感じだったので1品追加し、土鍋ご飯をお願いしました。

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の料理の画像

「林SPFドライトマトの土鍋ご飯」(+4500円)。(c)asanoyoko.com

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」の料理の画像

千葉産の銘柄豚のうま味、トマトの甘さに豆の味で春を感じる〆のごはん。(c)asanoyoko.com

 豚肉のうま味とトマトの甘さ、豆も風味も加わったこのシメのごはんがとても満足感があって!かなりお腹いっぱいになりました。

この日飲んだワイン(ペアリング情報も)

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」で飲んだワインの画像

乾杯はブルゴーニュ自然派クレマン(泡)「Aurelien(オレリアン)」。(c)asanoyoko.com

 この日飲んだワインをまとめて紹介します。

 最初にクレマンで乾杯し、あとはペアリングをお願いしました。

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」で飲んだワインの画像

仏ラングドックルーション「ル・ケ・ア・レザン アンブラン」+【ペアリング】茶碗蒸し(c)asanoyoko.com

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」で飲んだワインの画像

NZ「グラッドストーン アーラー」+【ペアリング】前菜盛り合わせ(c)asanoyoko.com

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」で飲んだワインの画像

伊フリウーリ「カプリャ ダミアン・ポドヴェルシッチ」+【ペアリング】グリーンカレー(c)asanoyoko.com

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」で飲んだワインの画像

ブルゴーニュプイイ フュイッセ ラ ロッシュ」+【ペアリング】サワラのリゾット(c)asanoyoko.com

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」で飲んだワインの画像

ピエモンテサン・フェレオーロ コステ ディ ヴァランケ」+【ペアリング】土鍋ごはん(c)asanoyoko.com

 料理とのペアリングは以上でしたが、最後デザート代わりにこちら(↓)を一杯だけ飲みました。

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」で飲んだワインの画像

アルザスピノ・グリ アムゼル ドメーヌ・マルク・テンペ 」(c)asanoyoko.com

 料理(追加分含め)とワインを合わせて、一人税サ込16,500円。ワインは銘柄名のリンク先に飛ぶと小売価格がわかりますが、かなりお得だったのではないでしょうか。

中目黒のレストラン「nou(ノウ)」のハーブティーの画像

お冷やは水でなく、季節のフルーツを漬け込んだ無料のハーブティーを提供。この日はリンゴ入り。(c)asanoyoko.com

 ちなみに「お冷や」は水ではなく、季節のフルーツなどを漬け込んだハーブティーです。ワインのチェイサーとして飲むこれがおいしくて!

 都会の隠れ家感と謎めき感、旬の野菜たっぷりで和も感じる料理。デートや仲のいい女性同士のディナー利用にぴったりのお店でした。

 今からの季節は食後、目黒川沿いの夜散歩も楽しそう!ネット予約もできるので、行ってみてください。

nou(ノウ)

所在地 東京都目黒区東山1-9-11 2階
電話番号 03-6303-0034
営業時間 18:00~23:00(金土のみ 22:00~26:00ぐらいまでBAR TIME)
定休日 不定
予算 コース 7,260円/10,780円

https://www.instagram.com/nou_nakameguro/?hl=ja

[2023年2月訪問]
「一休」でこのお店の予約・詳細を見てみる

それでは、今日も最高においしい1日を!

 

<こちらもどうぞ(過去記事)>

asanoyoko.com

asanoyoko.com

asanoyoko.com

asanoyoko.com

asanoyoko.com