六本木一丁目駅直結、ミシュラン二つ星フレンチ「エディション・コウジ シモムラ」
こんにちは、フードライターの浅野陽子です。
今日はミシュラン二つ星フレンチに行ってきた話。
アップが遅くなってしまいましたが、六本木の「エディション・コウジ シモムラ」でのランチの記録です。
お店は東京メトロ南北線『六本木一丁目』駅を降りて、直結のビルの1階にあります。
店名のエディションは「◯◯版」の意味。
オーナーシェフの下村浩司さんが提供する「下村版フレンチ」を食べられる店です。
下村シェフに「なんでお名前だけにしないで、エディションを付けたんですか?」と聞いたら
「だって店の名前が“下村”だと和食っぽいじゃないですか?」とのこと。
たしかに(笑)
素材の組み合わせの秀逸さは下村シェフならでは
下村シェフの料理は星付き店として上質であるのは大前提ですが、和と洋の素材の組み合わせ方が独特です。
熱狂的なファンも多数。
ミシュランの説明にも
フランス料理を深く追求しつつも、南米、アジア、東欧で見つけた新しい食材を取り入れ、時代の変化に応じた品々を創り出す。
(ミシュランガイド東京2021年版より)
とあります。
では、この日食べたコースを順番に紹介します。
ひと口オードブル
え、これなに?って最初からちょっと驚きます。
葉っぱのようなものは、発酵タピオカを使ったグルテンフリーのチュイル(甘くないククッキー)。
そして丸いボールは、とうもろこしを焼いた生地。
中にアボカドやみょうが、セロリが入っています。
飲み物は「ランチのワインペアリング4種」8,800円を注文しました。
乾杯はスパークリング。
銘柄はメモし忘れた……ペリエジュエだったような。
カキの冷製
シェフのシグニチャー(名物)料理、『牡蠣の冷製』。
海水とライムとレモンのジュレに、伊勢湾ののり、冷凍カラスミをまぶしてあります。
むっちりしたカキの下にはなめらかなムースがしいてありました。
一番リクエストが多い料理とのことで、納得。
食べたことのない味。
ワインはサンセール白。
フルーティーではちみつのようなニュアンスがこのカキにぴったり。
Sancerre Jadis Henri Bourgeois 2015
フォアグラのソテー
北海道産ホタテとフォアグラのソテーを濃厚なソースで。
野菜はしいたけ、つるむらさき、キクラゲ
「極力バターを控えめにして、素材のうま味を大事に生かしました」とのことで、たしかにさっぱり。
しいたけが肉厚で味も力強く、フォアグラの濃さに負けていません。
ワインはモンラッシェ。
Chassagne-Montrachet 1er Cru Les Chenevottes Domaine Chanson 2017
魚のメイン:マトウダイのフリット
カダイフ巻きの衣でまとうだいを揚げたフリット、ブロッコリーのソテー
パルメザンチーズも効いています。
肉のメイン:イベリコ豚のべジョータ
「ベジョータ(どんぐり)」を食べて育ったイベリコ豚のグリルに、
丹波野菜とぶどう、右横のかぼちゃのペーストと。
ワインはソノマ赤。
日本人醸造家の「ナカイ・ヴィンヤード(畑)」のメルローだそうで。
ベリー系、黒こしょうのニュアンス、熟成味、強すぎないタンニン。
この肉料理にとても合っていましたねー。
ワインとメインともに、濃厚すぎずベストなまとまり。
Nakai Vineyard Merlot 2012 Estate Bottle
デザート 1品目
ライチのムース
アイスにパイナップル、この中にグミのような食感の、ヤシの実の核が入っていました。
デザート2品目
梨のマリネ
ゆず、サフラン、しそのシャーベット
梨は火を入れていない、生のマリネだそうですが、煮込んだような食感でジューシーでした。
デザート3品目
ピーナッツのプリン
横に添えられているのはポン菓子。
写真がぶれてしまいましたが……このポン菓子をトッピングして食べます。
楽しい。
最後のコーヒーと小菓子。
「コロナ禍」を表したキューピーちゃん、下村シェフの名物になっています。
女性同士、カップルなどが比較的若い客層が多かった
まん防の期間のすき間をぬって行ったのですが、満席。
女性同士やカップルなど平日日中にも関わらず客層が若い印象でした。
ミシュラン二つ星と聞くと最初は緊張しますが、下村シェフはとてもお話し好きで楽しい方です。
シェフとのおしゃべりの中で、コロナ禍にシェフが挑戦した試みが面白く、企画を練って編集部に通し、書いたのがこの記事でした。
今は外国人観光客が少なくて予約も取りやすく、狙い目かもしれません。
また行きたいですねー。