食限定の取材歴25年、フードライターの浅野陽子です。今日は初心者向け「ぬか漬けの始め方」を紹介します。
「捨てていた野菜の切れっぱしが立派なおかずになる」「腸活できる」「美肌効果」「エコで節約」「シンプルにウマイ」、などなど。
耳にするのは魅かれるキーワードばかり。料理が好きなら、いつかは挑戦したい。でもなんかハードルが高いのが「ぬか漬け」ですよね。
難しくはありません。ただ少しだけコツは必要。一番肝心なこと、ネットにも本にも、書いてないのです。なぜだ?
ぬか漬けライフ3カ月、フードライターがわかりやすく解説します!読んだら、きっとやりたくなります(笑)
難しくはないが、おいしくするコツは「時間(の見極め)」。
フードライターながらわたしも二の足を踏んでましたが、50歳でぬか漬けライフ、ついに始めました。丸3カ月。いまのところ順調です。
実は何年か前、テキトーにやって失敗しちゃいまして。今回本腰を入れて再挑戦し。ようやくコツがわかりました!
大事なのは「時間(ぬか床の成長の見極め)」なんですね。
ぬか漬けは「がんばって毎日ぬか床を手でかきまぜるのが大事」と言いますが、かきまぜ自体は、1日2日サボっても問題ない。
それより「ぬか床さんが成長するのを温かく見守る」のが重要です。
まぜまくっても初期はおいしく浸かりません。ここでガッカリしないことがまずポイント。
ぬか床が完成し、おいしく浸かるまで、ある程度の日数は必要なのです。
こんな手順です。
「初めてのぬか漬け」
■用意するもの
・市販のぬか床(500gくらい)
・好みの野菜(生でも食べられるもの。ねぎ類・きのこ・いもは向いていません)
[道具類]
・入れ物(ぬか床500gに対し、容量1Lくらいの容器)
・三角コーナー用の水切りネット
■作り方
(1)容器に水切りネットを敷き、ぬか床を全部入れます。
(2)野菜を洗って水気をふき、ぬか床にしっかり埋めるように漬けていきます。冷蔵庫へ。
(3)1日に1回、手を入れて底からかきまぜ、ぬか床全体を新鮮な空気に触れさせます。これで乳酸菌や酵母菌が活性化し、どんどんおいしくなります。
2日くらい漬けたら野菜を取り出し、少し切って洗ってぬかを落とし、味見。浸かっていたらそのまま食べて、また新しい野菜を漬けます。この繰り返しです。
*米ぬかと塩を別々に買って水を足し、自分で配合してもOKですが初心者は市販の発酵ぬか床(1000円くらい)が便利です。いきなり漬けられるタイプ。
*容器はタッパーでもなんでもOK。においが取れないので専用に。これはかっぱ橋で買った、自家製キムチを作る容器です。
*水切りネットはなくてもいいですが、後でものすごく便利。不織布がおすすめ
■さらにおいしくするやり方(余力があればで)
1〜3まででOKですが、余力がある方、ぬか床をもっとおいしくしたい方は昆布、唐辛子、にんにく、しょうがを2で加えてください。
漬ける野菜は取り出してどんどん食べますが、昆布や唐辛子は入れたままにします。
最初は何を漬けても塩辛い。でもそれ以降はぐっとまろやかに。
これでぬか漬けの最初のセットは完了。
1日1回かき回し、味見してよかったら取り出して食べます。すき間ができたら次の野菜をどんどん漬けます。大根の葉っぱでもいいです。
ただし最初はおいしさを感じません。塩気がやたら強い。「毎日がんばってまぜてるのに、こんなものかー。外で普通にお漬物買ってきた方がいいじゃん」と思うかもしれません。
でもある朝、ふたを開けるとぬか床の表情が違うのに気づきます。ボソボソしてた感じが、つやっと生き生きしてくる。
2週間過ぎたくらいですかね、「あれ?」と。
塩気が薄まりぐっと丸みが出る。そこからは、何を漬けてもまろやかにおいしくなります。
朝、冷蔵庫から取り出してかき混ぜてはよさそうなぬか漬けをパクッと。なかなか楽しい。
確実に快調にはなります。美肌効果はまあまあ。それより、朝から元気が出ますね。
1ヶ月すぎると水がものすごく出ます。容器の底にたまってきたら、ネットごとぎゅっとしぼります(このとき、最初に三角コーナーのネットで始めるとラクなのです!)。
ぬか床が減ってきたら、こんな市販のぬかを足してください(味が薄まったら塩も。大さじ1ずつくらい足して)。ネットも交換しましょう。
どうですか?ちょっとやってみたくなったでしょ?
それでは、今日も最高においしい1日を!
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