フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

おせちは気合を入れない方が、家族に喜ばれる(2017年元旦の気づき)

2017年正月の、大きな気づき

■正月休みが明けて、また仕事モードの日々。でも今日働くとまた休みですが(笑) ところで今年のお正月気づいたことは「おせちは気合を入れない方が、家族に喜ばれる」。 ■毎年大みそかから実家に妹家族と泊まって紅白を見て、年越し蕎麦を食べ、元旦にみんなでおせちを食べるのが恒例。母が数年前亡くなってからは、主に私がおせちを作っています。

今年作ったのは紅白なます、焼き豚、お雑煮。買ったのは伊達巻、かまぼこ、いくら醤油漬け。松前漬けときんとんは父任せ。

■実家の父は、母亡き後なぜか料理好きになり「松前漬けときんとんは作る」と宣言していたのでそれ以外のものは準備。 ■食の仕事をしていると「いい食材で丁寧に手作りすることこそ美なり」のミッションにとらわれがちで…昔はおせちも複数メニューを作り、伊達巻まですり身から自作し、年末からイライラ、フーフーしていた時代もありましたが、今年は大いに手抜き。

盛り付けはIKEAカップ(本来はケーキ用)を活用。

■盛り付けもとてもプロとは思えないほど手抜き。そして本当に少なめに盛りました。イクラはスプーンひと口で食べ切る量。 ■折敷(一人用のお盆)だけ正月用のものを出しましたが、お皿は実家の普段使いのもの。さらにたまたま買ってあった、ギリギリお正月っぽい金のIKEAカップを活用。本来はケーキ用です。笑

手抜きの結果、家族は大絶賛

■ところが家族は大喜びでした…なんなんだ(笑)妹のダンナさんに限っては、「僕いままでおせち本当に苦手だったけど、今年のは最高でしたよ!」と。特にみんな言っていたのが「この少なめの量がよかった!」と。 ■おせちって、もはや作る人の自己満足なのかな?手作りすると言うと「えらいねー」とほめられるし、日本人の伝統を継承するとかポジティブな定義はいろいろあるけど、求められる形がもう変わってきているのは明らか。おせち全品市販品で済ます、という人もかなり多いのではないでしょうか。

お酒はいつもよりちょっと高価なシャンパーニュ(これも大絶賛)

■私は、ワインのプロでもあるのですが(資格持ってるし、一応)、毎日ワインを飲むので、家ではコスパ重視の1000円くらいのワインばっかりで・・・でも「お正月の厄落とし!」とこのニコラ・フィアット買いました。1本4000円+税くらい。 ■家族でワイン固執派は私だけなのですが、でも「またお酒もおいしいねー」と大絶賛され。そうか、お正月の力の入れどころというのは、こういう風にすればいいんだ、ととても気づいた正月でした。