フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

【正月料理レシピ】フードライターが徹底解説!ホットクックをおせち作りにフル活用する方法

手作りおせちの画像

(c)asanoyoko.com

こんにちは、フードライターの浅野陽子です。
みなさま、今年はどんなおせち料理を楽しまれたでしょうか?

我が家はおせち料理を計11品も作ってしまいました。


2021年3月に買ったホットクック(1.6L)を初めておせちに使ったら、大大大活躍!

今回はホットクックでおせちを作る方法を徹底解説します。

ホットクックがあれば例年よりラクに11品完成

おせち料理の画像

(c)asanoyoko.com

以前「去年よりさらに手抜きしてまた喜ばれた、我が家のおせち2018年」という記事を書いて、年末がんばるのはやめよう、と誓ったのですが‥…

今年は緊急事態宣言も明けて、夫の母や私の父も集まったため、しっかりおせちを作ってしまいました。

作ったものは、

  1. きんとん
  2. 黒豆
  3. チャーシュー
  4. 煮しめ(こんにゃく)※以下、野菜はそれぞれ個別に煮しめ
  5. 煮しめ(れんこん)
  6. 煮しめごぼう
  7. 煮しめ(にんじん)
  8. かずのこ
  9. 松風焼き
  10. なます
  11. 雑煮(具材とだし)

の合計11品です。

それだけ聞くと「11品!すごっ!」となりますが、28日に買い物をして、4日間に分け、さらにホットクックをフル活用したら、例年ほど大変ではなかったです。

逆に「ホットクックがない時代、よくあんなにがんばっていたな……」と昔の自分をねぎらってしまいました(涙)

ホットクックをフル活用して、4日間でおせちを11品作る方法

おせち料理の準備の画像

(c)asanoyoko.com

私が作ったおせちと、4日間のスケジュールを、レシピ付きで解説します。

ざっくりした流れは、

  • 買い物は初日に一回ですませる(スーパーのポイントもゲット)
  • 冷凍できるもの(きんとんと黒豆)を先に作って冷凍
  • 煮物や下準備をホットクックに大半まかせる
  • 31日に一気に仕上げる
  • お雑煮だけ元日の朝作る

です。

ではいきます!

28日(1日目):買い物をすませ、きんとんを作って冷凍、黒豆とかずのこ、煮しめの下準備をする

【買い物をすませる】

28日までに何を作るか決めて、すべての買い物を一気にすませます。

これが結構頭を使いますが、28日までだと近所のスーパーがポイント5倍つくため必死でした(笑)

でも早いうちだとかまぼこなどの在庫は豊富だし、店内も混んでいないのでおすすめです。

裏白(うらじろ)などの葉物や、玄関に飾るお花もできれば買っちゃいましょう。

【きんとんを作る】

ピーラーで2周むいて輪切りしたさつまいも大1本を1時間水にさらす。
くちなし1個を軽くたたいてお茶バッグに入れる。
さつまいもとくちなし、かぶるくらいの水をホットクックの内釜に入れる。

手動で作る→煮物→まぜない→30分でスタート。

竹串がスッと通る柔らかさになったら、小鍋にさつまいもだけを移してマッシャーでつぶす。砂糖150gと内釜に残したゆで汁150ccを入れて弱火にかけながら練り、砂糖が完全にとけたら塩小さじ1/2と栗の甘露煮をまぜる。

あら熱が取れたら、密閉容器で冷凍保存。

【黒豆の下準備をする】

黒豆1袋(200g)をさっと洗って、ホットクックの内釜に入れ、水4カップ、砂糖120g、しょうゆ大さじ1弱、塩ごくひとつまみ、重曹小さじ1/3も入れて一晩つける。

煮しめ用のだしを作る】

水3カップ、みりん・酒各大さじ3、砂糖・しょうゆ各大さじ6を小鍋にかけて沸かす寸前で火を止める。かつお節(厚削り)ひとつかみを入れて一晩おく。

29日:黒豆を仕上げて冷凍、煮しめ(こんにゃく)を作って冷蔵、かずのこの下準備をする

【黒豆を作る】

前夜に水につけた黒豆をそのままホットクックにかける。

手動で作る→煮物→まぜない→20分でスタート。
時間がきたら一度開けて中をまぜ、25分で再加熱。
内釜を取り出し、そのまま常温まで冷ましたら密閉容器で冷凍保存。

【かずのこの下準備1回目をする】

かずのこ1パックを水に浸け、一晩おく(塩抜き)。

煮しめ(こんにゃく)を作る】

玉こんにゃく1パック(アク抜き済み)の水を切り、洗って小鍋でから炒りする。

28日に作った煮しめ用のだし1カップと玉こんにゃくをホットクックの内釜に入れる。

手動で作る→煮物→まぜない→25分でスタート。
時間がきたら内釜を取り出し、そのまま常温まで冷まし、密閉容器で冷蔵保存

30日:煮しめ(れんこん)を作って冷蔵、かずのこの下準備(2回目)をする

【かずのこの下準備2回目をする】

かずのこの水をかえて、もう一晩おく。

煮しめ(れんこん)を作る】

れんこん中1節の皮をむき、1cm厚さの半月切りにして、水に数分さらす。

28日に作った煮しめ用のだし1カップとれんこんをホットクックの内釜に入れる。

手動で作る→煮物→まぜない→10分でスタート。
時間がきたら内釜を取り出し、そのまま常温まで冷まし、密閉容器で冷蔵保存

31日:この日はほぼ1日かけていろいろやります。でも大半はホットクックにおまかせ。

  • 煮しめごぼう、にんじん)を作って冷蔵
  • かずのこの仕上げをする
  • 松風焼きを作る
  • なますを作る
  • チャーシューを作る
  • お雑煮用のだしを大量に取る
  • お雑煮用の具材を準備する(小松菜ゆで、ゆで鶏、にんじんと大根の型抜き)
  • 黒豆ときんとんを解凍
煮しめごぼう、にんじん)を作る

ごぼう1本の皮を包丁の背でこそいで斜め切りにし、酢水に数分さらす。
28日に作った煮しめ用のだし1カップごぼうをホットクックの内釜に入れる。

手動で作る→煮物→まぜない→15分でスタート。
時間がきたら内釜を取り出し、そのまま常温まで冷まし、密閉容器で冷蔵保存

(同じだしなので、内釜を洗わずに次の煮しめを作る)

にんじん1本の皮をむいて1cm幅の輪切り→花型で型抜きし、28日に作った煮しめ用のだし1/2カップと一緒にホットクックの内釜に入れる。

手動で作る→煮物→まぜない→10分でスタート。
時間がきたら内釜を取り出し、そのまま常温まで冷まし、密閉容器で冷蔵保存

お雑煮の準備する(ゆで鶏とだし)

夫婦ともに東京生まれ、東京育ちなので我が家は関東風のお雑煮ですが、だしは鶏もも肉をゆでただしと、かつおだしの両方を使います(鶏肉は具材に入れます)。

鶏もも肉1枚とねぎの青い部分、しょうが1片(薄切り)をホットクックの内釜に入れ、水を水量MAXの線まで注ぐ。

手動で作る→煮物→まぜない→30分でスタート。
時間がきたら内釜から鶏肉だけを取り出し、スープもこしてそれぞれ密閉容器で冷蔵保存

(次も肉をゆでるので、内釜を洗わずに次のチャーシューを作る)

チャーシューを作る

チャーシューを作る画像

(c)asanoyoko.com

豚肩ロース肉(かたまり)300g×3本とねぎの青い部分、しょうが1片(薄切り)、にんにく2片(つぶす)、塩小さじ1をホットクックの内釜に入れ、水を水量MAXの線まで注ぐ。

手動で作る→煮物→まぜない→30分でスタート。
時間がきたら内釜から豚肉だけを取り出し、さっと水洗いし、水をよく切る。

フライパンに油少々を熱し、豚肉を転がしながら5分くらいで全面に焼き目をつける。
火を止めて一度豚肉を取り出し、フライパンに残った油をキッチンペーパーに少し吸わせる。
フライパンにしょうゆ・砂糖大2、酒小2、オイスターソース大1を入れてヘラでまぜながらさっと煮詰め、豚肉を戻し入れて7〜8分、全体に煮からませる。

お雑煮の準備する(かつおだしを取る、にんじんと大根の型抜きをする)

かつおだしを取る画像

(c)asanoyoko.com

家のなかで一番大きい鍋に、さっと洗った長さ30センチの昆布1枚と水3Lを入れ(時間があれば少し時間をおく)、煮立たせないよう中弱火で20分静かに煮る。昆布を引き上げ、かつお節1袋(60〜70g)をすべて入れ、5分ほどおいてからペーパーを敷いたざるでこす(しぼらず、自然に落ちるままにする)。

その間、にんじん2本と大根1本を1.5cm幅の輪切りにし、花型で型抜きする。抜いた野菜をそのまま容器で冷蔵保存。

なますを作る

お雑煮用に型抜きして残ったにんじんと大根を千切りにし、塩小1/2と一緒にボウルに入れてしばらくおく。

干ししいたけ3〜4枚をぬるま湯に10分ほど浸けて、やわらかくなったら石づきを取って千切りする。油揚げ1枚に熱湯をかけて油抜きし、千切りにする。小鍋に先ほど取っただし1/2カップとしょうゆ・みりん大1、砂糖小2を入れて煮立たせ、干ししいたけと油揚げを入れて煮詰める。火からおろし、常温まで冷ます。

この間に炒りごま1袋(80g)をレンジ500Wに1分かける。フードプロセッサーにかけてなめらかにし、大きめのボウルに入れる。砂糖・酢大4、しょうゆ小1をまぜる。

このボウルに煮含めた干ししいたけと油揚げを入れ、にんじんと大根を水気を絞って入れ、すべて合わせる。味をみて、酸っぱかったら砂糖大1、塩気が足りなかったら塩少々を足す。密閉容器で冷蔵保存。

【かずのこを仕上げる】

かずのこの水気を切る。薄皮が付いていたら優しくむく。

密閉容器にだし1カップ、酒1/4カップ、塩少々、しょうゆ小2を入れてまぜ、かずのこを浸ける。キッチンペーパーをのせ、かつお節ひとつかみを置いて、ペーパーでかつお節を包むように折りたたんでふたを閉めて冷蔵庫へ。

<残りのだし汁も冷蔵保存する>

【松風焼きを作る

鶏ひき肉500〜600gと砂糖・しょうゆ・薄力粉各大2、みりん大1/2、みそ小1、しょうがのしぼり汁(大1片分)をよくまぜて四角い耐熱皿やバットに入れ、180度に予熱したオーブン下段で30分焼く。

焼いている間に小鍋に砂糖・みりん・しょうゆ各大1と1/2を入れてとろみが出るまで混ぜながら少し煮詰め、たれを作る。

焼き上がった鶏肉をバットなどに取り出し(ひっくり返さず焼面は上のまま)、たれをぬっていりごまをびっしりふりかける。

【黒豆ときんとんを解凍】

冷凍しておいた黒豆ときんとんを冷蔵庫に移して解凍する。寒いので、玄関先などで常温解凍しても。

元日:お雑煮を仕上げ、作ったおせちをすべて盛り付ける

我が家は例年、朝食抜きで正午に新年の挨拶をしておせちを食べるので、それに間に合うようにお雑煮を仕上げ、おせちを盛り付けます。

【お雑煮を仕上げる】

お雑煮の画像

(c)asanoyoko.com

小鍋に熱湯を沸かし、塩少々を入れて、食べやすく切った小松菜をさっとゆでる(余力があれば、30か31日中にやっても)。

大鍋に、大みそかに作ったかつおだし2L、鶏のだし2カップ、塩小1、酒大2、しょうゆ大1を入れ、型抜きしたにんじんと大根を入れて沸かし、弱火にかえて10分煮込む。

その間にだしを取った後の鶏肉をオーブンレンジ(我が家はパナソニックビストロ)のグリルで10分焼いて、1cm幅に切る。半分に切ったもちを人数分焼く。

だしを具材ごと器に注ぎ、小松菜、鶏肉、もち、2本を結んだ三つ葉、ゆずの皮少々を盛り付ける。

おせち料理の画像

(c)asanoyoko.com

すべてのおせちを盛り付ける。

松風焼きは、末広がりに三角に切って大皿に(小さめの四角でもOK)。

いかがでしたか?
ここまでやるのは私ぐらいかもしれませんが(笑)、ポイントだけでも参考に〜。

そして「初心者だけど、ホットクック持っているので挑戦してみたい!」という人は、

  1. 28日までの値段が安いうちに、かまぼこ(紅白1本ずつ)を買う
  2. 黒豆をホットクックで作る
  3. かずのこを作る
  4. 31日にだしを取ってお雑煮の具材を準備し、元日にお雑煮を作る

の、4品だけやってみてください!

手作りのおせちが少しでもあると、心満たされる素敵なお正月の食卓が楽しめますよ!

*ちなみに我が家のホットクックはこちらです↓

KN-HW16F-W

シャープ 水なし自動調理鍋 1.6L ホワイト系SHARP ヘルシオホットクック KN-HW16F-W

 

<こちらもどうぞ(過去記事)>

asanoyoko.com

 

asanoyoko.com

 

asanoyoko.com

 

asanoyoko.com

 

asanoyoko.com