フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

昔、映画館で感動した『アバター』を家のAmazonプライムビデオで観たら・・・

アバター』で3D映画というものを映画館で初めて体験し、感動したのは7年前の2010年。そのインパクトが大きすぎて、いまさら家のテレビで、平面で観てもね、結構長い作品だし…と思いつつ、3歳の娘が興味しんしんだったので一緒に観ました。

私は吹替え版が苦手なので、字幕のまま観ちゃったけれど娘は終始食いつき。そして、私も2回目でも意外に飽きずに観て、さらに7年前の当時とは違った思いがめぐりました。

3Dじゃなく家で平面で観てもかなり面白い

アバター (字幕版)

このちょっと怖い青い顔の人たち(パンドラ星人)が映画「アバター」の代表的なイメージ。

映画を観てない人は、話題にはなってたけどなんか気持ち悪い、という印象だけでしょうが、この作品の一番面白いところは、美しい森や壮大な風景を、観ながら「自分自身がその場所を飛んでいる」ような、不思議な気持ちになることです。

我が家は先日Amazonプライムビデオのスティックを買ったので、映画やドラマが見放題になって超楽しんでいますが、「アバター」も無料で観られます。

しかし「アバター」とキャメロン監督があらためてすごいと思ったの映画館のような3Dメガネや設備もなく、家のフラットな2Dの画面で見ても「飛んでいる」感じは変わらないのです。

リビングのソファに座りながら、雄大な自然を縦横無尽に浮遊している感覚。CGがすごい!上のyoutube(公式)でちらっとどうぞ。この画面に「自分が入っちゃう」感じです。

ストーリーも引き込まれます。アメリカ人が(日本人も)大好きな勧善懲悪のお約束の世界ではありますが、そして結論をわかってはいるんですがつい160分(2時間40分!)夢中で観てしまう。

リアルな世界でも未来は予測がつかない

ライフプラン

そして今回、アバターを観ながらしみじみ感じたこと。現状を見て、何年か先のことを勝手に想像したり、考えてもしょうがないなと。数年先に何が起きているか、誰にも予測がつかないので過度に心配したり希望を持つのは意味がない。

当時アバターを観て「これからはすべての映画が3D化して、映画館で見ると毎回こんな遊園地の乗り物感覚になるんだね!」とワクワクしながら夫と話したのですが、その後観た3D作品は全部「うーん…3Dじゃなくてよくない?」という印象でした(ごめん)

アバター」の後、3Dで観た作品たち。

アリス・イン・ワンダーランド [DVD]

これらを3Dで観るべきか、という点についてだけの感想を言いますと(作品全体ではなく)、

アリス・イン・ワンダーランド(3Dを感じたのは最初の穴に落っこちる一瞬だけ) 「ALWAYS 3丁目の夕日'64」(最初の、東京タワーのてっぺんから街中へぐーんと急降下する場面と、堀北真希が交際を報告したら堤真一の顔が怒髪天になったときだけ3D的に面白かった) タイタニック(2回目の鑑賞。3Dでは初なので、豪華客船の立体感や沈没のシーンがどれだけすごいんだろう、と期待したけど…)

ALWAYS 三丁目の夕日'64 DVD通常版

ちなみに「映画館で3D」の意味はあまり感じなかったけど、この「ALWAYS」3作品は全部いいので観てない人はぜひ…女性は観終わった後、メイク総落ちを覚悟で(笑)

ゼロ・グラビティ [Blu-ray]

ちなみに上の3作品以降、映画館で3Dを観てないのですが…この「ゼロ・グラビティ」とか「浮遊感がすごい!」と書いてる人もいますよね。

7年前から予測がつかないほど激変した

個人的な話ですが、7年前と私の周りの環境は激変しました。

アバターを観て「これってCGはすごいけど、話の展開が『◯◯◯(90年代のアカデミー賞作品)』とまーったく同じじゃない!」とプンプンしていた大の映画好きの母の姿を思い出しました。その2年後に病気で亡くなってしまったのですが…

母の両親(母方の祖父母)は元気な人たちで、戦争も経て好きなことをしながら100歳近くまで生きました。母も、母ととても仲の良かった私も、そういう未来だと思っていたのに母が「高齢者(65歳〜)」すら迎えずなくいなくなってしまうとは…当時は想像もしていませんでした。

一方で、予想外の子供の誕生もありました。あのときアバターを、7年後に家で3歳の娘と並んで再度観る姿も、母を早く失うのと同じくらい、まったく想像していませんでした。

レンタルビデオ返却

さらに、ITの進化で「家にいながらにして映画がレンタルビデオ屋さん以上に選び放題。返却しなくていい、しかもタダ」という状況もビックリです。TSUTAYA通いが大好きだった母に、見せてあげたかったなー。

どれも7年前は、そのかけら1片も想像すらできなかったこと。

だから家のお金がどうなるか、自分や仕事がどうなるか。健康管理とかいまできる対処は必要だけど、未来のことは考えてもどうにもならない。いまから想像もつかない出来事が来るんだな、とアバターを観てあらためて感じました。

*一度観た映画は心のタイムマシン*

忙しくてもたまには本(小説)を読んだり、映画を観て自分のインナーストレッチをするのは大事ですよね。

あと私は異常に記憶力が良く、高校時代の友達から不気味がられるほどで(笑)、何かを「2回観る(読む)」のは無意味だと思っていたのですが、内容より「観た当時の自分の気持ちをなぞる」という意味では必要なのかもしれません。

観ながら同時に当時の自分の生活がありありと心の中に浮かび、まるでタイムマシンのようでした。

**追記:アバターは続編があと4本出るんだって!**

このエントリを書くために、いろいろ調べてたらびっくり!アバターは「スター・ウォーズ」さながらに、あと4本!続編が出るそうです。2020年、2021年、2024年、2025年の予定(「アバター」の公式FBページより)

日本ではあまり大々的に報道されてないけど、海外のメディアでは結構出てる↓(英「ヴァニティ・フェア」のコラム)。楽しみだなあ。

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