フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

映画『ゆれる』を観て

ゆれる [DVD]
ゆれる [DVD]
posted with amazlet at 14.06.07
バンダイビジュアル (2007-02-23)
売り上げランキング: 22,960

食とは関係ないのだけど、 先日、DVDでオダギリジョーの映画「ゆれる」を観て、 しばらく放心した。

田舎で家業を継いだ、イケてない兄(香川照之)と、 東京に出てカメラマンとして成功したモテモテ男の弟(オダジョー)。
弟が田舎に帰省中に、ある人が事故死する事件に兄弟で巻き込まれ、 その場にいたお兄さんが それをやったのか、そうでないのか、 弟が葛藤しながら裁判で証言するというシリアスな話。 映画会社に勤める妹から「絶対見て!」と勧められた。

兄の揺れる気持ち、弟の揺れる気持ち、 そして事故が実際はどういう状況だったのか、裁判も進むにつれゆれて… という全員の「ゆれる」がよく出ていて面白い、というのが妹の意見。 ということで観たのだけど…ラストをどう解釈していいのか、 私自身は判断がつかず。
その場で 「ねえ、あれどういう意味?!」と深夜、妹に電話し、迷惑がられながら(笑)映画談義で盛り上がった。

香川照之はうまい!うますぎる。 あのマジメで挙動不審な感じ。 オダジョーはかっこいいです。 でも香川さんは弟役もきっとできる。が、オダジョーにはあの兄役はできない。
生まれながらの超イケメンや美女には、 素晴らしい作品ってのは創りだせない気がする…。 なんというか、「この瞬間に自分のすべてを死ぬ気でしぼり切る」という 鬼気迫るものが出せないのでは、と個人的に思うですが。 どうでしょう。