フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

FFCCのフランス料理講習に通っています

Img_506510月から、フランス料理を習っています。これは初回の授業で「フォン・ド・ヴォライユ(鶏のだし。フランス料理の基本中の基本)」の取り方を、シェフに教わっているところ。
(以下、写真に若干エグイ生食材が出てきます。苦手な方はご注意くださいませ(。>0<。))

今年はフランス料理にハマった年でした。ビストロやレストランを調べては食べ歩き、個人宅のサロンや東京會舘クッキングスクールなどフランス料理教室のおためしクラスにいくつか参加してみたものの、内容がゆるくて満足できず。
かといってル・コルドン・ブルーなど全日制の調理学校には通う資金と時間がなく、ネットで検索しまくり、やっと見つけたのがここ。FFCCのフランス料理基礎コース。初心者もOKながら、ちゃんとコックコート、タブリエ(シェフ専用の白いエプロン)を着けて、火力の強い大きな厨房で実習するプロ向けの正式なコースです。半年間、12万5千円でフォンの取り方からデザートまで習えます。決して安くはないですが、卒業まで300万はかかる全日制の学校と比べたらはるかに手頃なのでここを見つけた時は小躍りしました\(^o^)/

Img_5063広い厨房で、生徒10人に対し、先生のシェフが2人つきます。これは授業開始前にシェフが準備しているところをパチリ。動画はダメだけど、写真はシェフの邪魔にならない程度なら、撮影OK。

Img_5060Img_5210使う道具も完全にプロ向け。13時開始~17時まで、食べて片づけと掃除をして終わるまで、ほぼ立ちっぱなし。集中しながらメモも取るので結構全身疲れます。

Img_5096ある日は野菜をこーんなに細かく切ったり。

Img_5259フォアグラのテリーヌを詰めたり。

Img_5960シェフが、ピジョン(鳩)をさばいているところ。さばくシーンはうー…、と引きました(ノ゚ο゚)ノが、それはおいしいロティ(丸焼き・英語で言うロースト)になりました。

Img_5852毎回3品シェフが作り、2品を1スプーンずつみんなで試食(もちろん立ったまま)。この1スプーンの味見が、ほんとにおいしいんだー。残り1品はシェフのデモを見た後、生徒各自が一皿ずつ作ります。

Img_6068 これはシェフが作った見本。「マグレ鴨のロティ、下仁田ネギと紅芯大根添え 甘酸っぱいソースで 」。マグレ鴨=フォアグラを取った後の鴨です。

Img_6072そしてワタクシが実習で作ったもの。シェフの見本には到底かなわない…でも味は毎回おいしいのですよん。鴨をオーブンで焼いている間に下仁田ネギをバターでソテー、紅芯大根(加賀野菜)はゆでてベーコンで巻いてバターソテー。それぞれ別のフライパンで焼きます。最後にはちみつとバター、鶏のフォン、つぶしたコリアンダーも入れて甘酸っぱく仕上げたソースをかけます。いやもう、大変な手間…。そしてバターたーっぷり。

このコースに通い始めて、フランス料理はとにかく「だしとバターの料理なんだ」とよくわかった。家庭料理の感覚だと「どれだけバター入れるんだ」と毎回怖くなる。でも完成品を食べるとまったくしつこさがなくて美味極まりなく、これを月2回通いながらダイエットも並行し、大勢にまったく影響が出ないので本当に不思議。フレンチは素晴らしい料理です…。生きている間、あと何回フランス料理が食べられるんだろう、としみじみ思います(-.-)