フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

初心者でも簡単「たけのこのゆで方」(圧力鍋と普通の鍋のやり方を両方解説)

春先に、野菜売り場に並ぶたけのこを見て「自分でゆでてみたいけれど、やり方がわからない…」という人、多いのではないでしょうか?

実はすっごく簡単!料理初心者でも、誰でもできます。もし圧力鍋があれば、わずか15分でOK!

フードライターが自分の家でやっている、普通の鍋と圧力鍋、両方のゆで方を紹介します。旬のたけのこは、とうもろしや栗のように甘く、香りもよくて本当においしいです!

最初の準備段階は共通

たけのこの表面を水でさっと洗って泥を落とし、何枚か外皮をむきます(数枚でよい)。

そして、先端を包丁でななめに切り落とします。

次に、タテに包丁で切り込みを入れます。ここまでは普通の鍋と圧力鍋、どちらでゆでる場合でも共通。以下、それぞれ解説します。

普通の鍋でゆでる方法

米ぬか(約1カップ)と唐辛子2〜3本(あれば)を用意します。

米ぬかは、スーパーの売り場で、たけのこが並んでる横にだいたい置いてあります(無料)。唐辛子は、レシピを調べると「あり」と「なし」の場合、両方出てくるけど、味にそれほど差は出ません(個人的感想ですが)。

2Lくらい入る大きめの鍋に、たけのこを入れて、かぶるくらいの水も入れ、 (丸ごとゆでられるけど、鍋に入らないので半分に切った)

米ぬかと唐辛子(あれば)を入れて火にかけます。

煮立ったら落としぶた(水でぬらしたペーパータオル)をかぶせ、弱火で約1時間半煮ます。

下(底)のかたい部分に、竹串を刺してすっと通ったらOK。ゆでている間に、水が結構減ります。適宜足してもよいです(そんなに神経質にならなくて大丈夫)。

冷めたら皮をむき、下のかたい部分だけは少し切り落とす。

「どこまでむけばいいんだろう?」と悩みますが、基本的には「少しめくって食べてみて、(自分で)食べられる程度のかたさまで来たらストップ」という目安です。

圧力鍋でゆでる方法

普通の鍋と同じく、「タテに切り込みを入れる」までやったら、圧力鍋にたけのこと、かぶるくらいの米のとぎ汁と少量の米を入れます。米ぬかは、圧力鍋の穴が詰まってしまうので入れません。

強火にかけて、圧力がかかり、ピンが立ったら火を弱めて15分加熱。火を止めてそのままピンが下がるまで放置します。これで終わり。圧力鍋の方がラクだし早い。

ピンが下がってふたが開いても結構熱いので、触れるくらいに冷めたら、取り出す。ちなみに米ぬかのように見えているのは、たけのこのアクです。こんなに出るんだなと最初はびっくりしました。

冷めると固まって洗いにくいので、なるべく早く洗う方がいい。

普通の鍋の場合と同様に皮をむき、下のかたい部分を切り落とします。

保存方法

普通の鍋・圧力鍋ともに、すぐに使わない場合は、皮をむいてかたい部分を切り落としてから容器に入れ、水に浸かる状態にして冷蔵庫で保存します。水を替えて3日くらい持ちます。

普通の鍋と圧力鍋、それぞれのメリット

今回、実験もかねて同じくらいの大きさで、産地も同じたけのこを2本買い、普通の鍋と圧力鍋で同時にゆでてみました。

手間がかからず、早いのは断然、圧力鍋。

でもこの写真の上(バットがステンレスの方)が圧力鍋で、下(バットが青いホウロウの方)が普通の鍋ですが、普通の鍋でゆでた方がやや白くきれいにゆであがるのです。

あと、食感もわずかですが、普通の鍋の方がコリコリ感や歯ごたえが残っておいしい。両方比べれば、という差なので、追求しないでラクさを求める人は、圧力鍋の方がおすすめです。

*簡単なので一度ぜひ挑戦してみて!*

たけのこの下処理、意外とシンプルで、できそう!と思ってもらったのではないでしょうか?

春先に野菜売り場に並ぶたけのこを見て、「やってみたいけどどうやっていいのかわからない…」と迷っていた方は、このやり方で一度ぜひ挑戦してみてください。

生から自分でゆでる旬のたけのこは、甘くて最高においしいです!