フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

「食卓に花が一本でもあると映える」のは知ってるが、素人が知りたいのは予算とか極力長持ちさせる方法とか、もっと具体的なこと。

「お客さまを迎えるときはお花も準備しましょう。一本でもあると空間が華やぎます」と本や雑誌に買いてある。でも花屋さんで一生懸命買って準備しても、お金がかかるばっかりでなんか変なのです。同じ疑問を抱えてきた、私のような「お花の素人」って多いんじゃないかな?

「週末ゲスト用」に手っ取り早く王道だけ知りたい

テーブルフラワー

「手っ取り早く週末用」って、華道やフラワーアレンジメントの先生に言ったら往復ビンタされそうですが…(ノ゚0゚)ノ

でも「家飲み」や「ギャザリング(持ち寄りホームパーティー)」は食の業界の重要キーワードで、いつに増して流行してるんですね。私の周りの30-40代女性に共通しているのは、「平日忙しくて倒れそうだけど、週末ギャザリング大好き」で、人を呼びたいし、家だってきれいに演出したいと思っている。

お花だって習ってみたいけど、日々の家事と育児と人間関係や仕事でいっぱいで、そんな余裕ない。そして「王道や要点だけ知りたい」ってときに、お花に関しては、なかなかピンポイントでいい情報がないのが現状です。

お花のプロに聞くと、どうも回答がふわっとしてあいまいで…

お花のプロフェッショナルのみなさま、すみません<( )> しかし私が長年思ってきたいろんな疑問をお花屋さんや、プロの方にぶつけると、

「うちって全然買ったお花がもたないんですよ!どうすれば長持ちできるんですか?」

「うーん、もたないかなあ…涼しいところなら、結構いけますけどねえ…」(←もうやってます!)

終始こんな感じ(_) 涼しいところって、一体どこじゃ?うちはリビングの日当たりが良すぎて、真夏はクーラーがほとんど効かず、いつもせっかく買ったお花が3日以内でダメになっていて…唯一涼しい洗面所に運んだりしても、あまり持たない。ゆえに必死の相談だったのですが、解決できず…

なので私、「お花の素人代表」(?)として、勝手に裏セオリーを書かせていただきます。

フードライターとして料理撮影で見聞きしたこと(食器のスタイリストさんが小物用に必ずお花を持ってくる)と、主婦15年の試行錯誤から編み出したルール(というほどでもないが)です。お花に詳しい方、どうか「素人がなんか言ってるよ」という目でお読みください。

お花が生きているのは頑張っても1週間から10日。購入金額×3で月の「花予算」を決める

テーブルフラワー

フリー画像からもらってきた夢の光景↑ 花があると寝室でもどんな場所でも輝くのはわかってるんですが…

おもてなしのときも、そりゃお花の本数があればあるだけ、家は素敵に輝きます。でも人を呼ぶにはそれなりに食材費やお金がかかり、さらにお花代もかければ際限がない。

切花を持たせるのに一番いいのは、毎日お花(の水に浸かっている茎部分)を水洗いし、花びんも洗って水を入れ替え、花びん内に発生するバクテリアを取り去ることです。でも結構な労力でとても毎日できないし、やってもせいぜいもつのは10日。

だからお花を飾りたい、と思ったら、1回の予算×(最大で)3を毎月の花予算として考え、月間で自分はいくらまで花に出せるかで、1回の金額を決めればいいのです。

おもてなしのみなら「メイン+サブ=計2本」で十分

私の経験上、ゲストは「おうち全体を見ている」&「フラッシュでしか見ない」(花を一瞬見たら、「わー、料理おいしそう!」とすぐ切り替わる)ので、熱意と予算を注ぎ込んでもあまり見てもらえないのです。

ゲストフラワー

数千円の花束をボン、と用意できればみんな喜びますが、私はメインになる大きなお花一本と、サブの小花やグリーン、実もの一種などで十分なのではと思います。これはある日用意したお花で、リビングの一番目立つところに置きました。自分も「あんなに予算かけたのに…」とがっかりしないし、ちょうど良いのではと思う(笑)

もっと増やしてもせいぜいあと1種類で合計3本ですかね…素人が鮮やかなお花を何種類も組み合わせても、バラバラでまとまりがつかなくなっちゃうんですよね。

ブーケ(花束)より一本買い

これは本当に私の感覚ですが、「テーブルフラワーにどうぞ!700円」とブーケになって組み合わせ売りしているものよりも、絶対に一本ずつ「ピース売り」してる花の方が長持ちします。商売のご事情…かな…(*´Д`)

素人は「花びんの口径」に着目せよ!

花びんはピンキリですが、やっぱりいいものはお花をさらによく見せます。で、選ぶときにどんな基準で見てますか?実は(花素人に)すごく重要なのは…

花びんの口径(口の直径)

なのです!私はずーーーっと、これがわからなかったのですが、わかってからすごく飾りやすくなりました。

花びんの口がせまく(細く)ないと、素人はどうも決まらない

のです。

花瓶

こういう感じ。花びんが素敵でも、お花がダラーっと倒れちゃうんですね。茎をどんなに切って調整しても、うまくいかないんです。

花瓶

花の本数がもりっとそろえばうまくハマるんでしょうが、なにせ予算の事情もあるわけで…(*´Д`)

花瓶

花瓶

逆に花びんの口が細いと、決まりやすい!和のアレンジも。

ゲストフラワー

さっきの我が家の花びんも口がせまくて長くて、とても使いやすいです。花屋さんで2000円くらいで買いました。

小さくても大きくても花屋さんでもインテリアショップでも、とにかく「口細め」

なのでよくわからない人はとにかく「口細め」の花びんを選ぶとうまくいきます。花びんはお花屋さんでお花と一緒に売ってるし、インテリアショップでもあります。大量生産でないものがほとんどなので、「これいい!」とビビビっときたら、買った方が後悔しないです。

花瓶

我が家の「口細め」花びんラインナップ(一部)。実家の母からもらったものもあり、バラバラですが…使い分けてます。

花瓶

「口広め」ラインナップ。ルールがわかるまで、花びんもお花もかわいいのに、どうして決まらないんだろう…とずっと思ってました。でもこの花びんたちも、いつか高額花予算で登場させるつもり…待っててー。

口細め花びんは洗わず漂白剤で

ところで「口細め花びんを買えばいいんだ!」と気づいたものの、しばらくして「どうやって洗えばいいんだ問題」に行き着きました。

口が細めでも中は広大。どうやっても全体に届きません。専用ブラシを100円ショップやホームセンターで探さなきゃいけないのかと思ったら、これに関してだけは、ある花屋さんで「キッチン用漂白剤(ハイターなど)を溶かした水を口ギリギリまで入れて、一晩放置すればいいんですよ」と実にクリアな回答をいただきました。

あとは水道水でざーっと洗い、しっかり乾かして収納すればOK。すごく楽です。

*素人が勝手に恐縮です*

プロの方、お花が大好きでちゃんと習っている方には、決めつけもはなはだしい!ちゃんと勉強してから書け!と腹立たしく思われたかもしれませんが…ギャザリングブームが先に来ちゃったもので…すみません<( )> でもお花業界だって、まずは「マイルールでみんなが自由に楽しむ」ことで売り上げが上がって業界も活性化し、お花文化自体が総じてよい方向に向かっていくのではと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

口がせまければ洗わずハイターが一番いい