フードライター浅野陽子の美食手帖

食の取材歴20年のフードライター(子育て中)がレシピ、レストラン、仕事話などを紹介するブログです。著書『フードライターになろう!』全国書店で発売中。

出版業界20年のフードライターが1ヶ月死ぬ気で毎日ブログ更新した結果

パソコンバッグ

こんにちは、フードライターの浅野陽子です。

長く読んでいただいている方はお気づきだと思いますが、先月4月4日から丸1ヶ月以上、休まず毎日同時刻にブログをアップし続けました。

ここ数年、ブログはほぼ「やった仕事宣伝用ツール」としてしか機能させていませんでした(毎日文章を書くのが仕事なので、そこで力尽きてしまい)。

しかし職業ライターである私が、本気でブログを書いて連続投稿したらどうなるのか、やってみたかったのです。

ブログに集中するため、ライター仕事もいくつか断って、その時間をすべてブログに注ぎました。

その結果、どうなったか?

今回はそのレポートです。

 

単なる「日記」にならないよう気をつけた(出版業界の人がやりがち)

 

ちなみに今回、ブログを書き続けるにあたって、単なる私の「日記」や「つぶやき」にならないよう徹底的に気をつけました。

私を含め、出版業界の人はやりがちですが「個人ブログを書く」というと肩の力を抜きすぎて、ゆるゆるな内容をついアップしてしまいます。

10年前はそれでも読んでもらえたのですが、今はブロガーさんのレベルが高く、また「この情報を誰が必要としているのか(=この記事って誰得?)」を意識して書かないと、まったく検索にひっかかりません。

私のブログを読みにきてくださる人は、レストラン検索やレシピなどなんらかの、ご自身の「食」がよくなるための情報を求めています。

そうした方々に「食のプロが書く、役に立つ読み物」として楽しんでいただけるにはどうすればよいのか、考え続けながら1ヶ月書きました。

 

結果:とにかくキツかった(泣)。が、少し数字が上がりました

パソコンバッグ

すきま時間もブログに当てるためPCバッグも購入(SHIPSのもの)

具体的な結果です。

PVが微増した(13,250PV→15,908PV)

1ヶ月で2658PV増えました(微妙だけど)
でも1日平均90PVずつ増えたということで!

仕事の問い合わせが4件あった(テレビ出演含む)

テレビ出演は『林先生の初耳学』(MBS)と『幸せ!ボンビーガール』(日テレ)からご依頼をいただきました。

どちらも撮影日や諸条件が合わず、今回は辞退させていただきましたが、テレビ業界の人にも目に止まっているんだと実感。

この記事でも書きましたが(↓)フードライターに限らず、自分の好きなテーマで発信し続けると、こういう依頼はいつか必ず来ます。

asanoyoko.com

執筆スピードが上がった

地味ですが、1ヶ月書き続けていたら、執筆スピードは格段に上がりました。
最初の頃は、「何を書こうか」だけでも数時間考え、タイトル付けや記事の構成もSEOを意識しすぎてワケわかんなくなっていたのですが、かなり慣れました。

今では、一つの記事を書きながら、次のネタも考えています。

あと記事のテンプレートを何パターンか作って、下書き保存し、書くテーマによってコピペしながら新しい記事を作っています。

この「テンプレート法」は食のブログに限らずどんなテーマでも、ブログ記事を量産したい人に絶対おすすめです。

ブログの収益(アドセンスアフィリエイトなど)

ブログの運営費用を作るため、前からアフィリエイトをやっています。

「商品を提供するから記事を書いてほしい」という広告代理店さんからのご依頼はすべて断って、自分が本当にいいと思った商品やサービスだけを、記事中にアフィリエイトで紹介しています。

しかし、こちらは1ヶ月連続投稿しても、変化なしでした。ちーん。

収益はゼロではないのですが、子どもがお母さんのお手伝いをしてもらえるお駄賃程度(しかも変わらず)。

「ブログで稼ぐ(そのために嫌な会社なんてやめてやる!)」というコンテンツが今、ブログやYouTubeでも大流行りですが、正直私のようなPV10,000台では話になりません(笑)

あと「食」というジャンルは、とても利率が低いのでブログの広告では稼げません。

稼げるのは教育(留学や大人の学び直し系)、転職、投資、IT、美容、旅行(今は難しいけれど)などのテーマです。

でも興味も、知識もないテーマをアップしてもしょうがないしなあ……と。

地味に食の世界で発信を少しずつ続けて、いつかは200万PV行きたい!(そして収益も出せたら)というのが夢です。

溜まりまくった「データ便秘」が解消されたのがよかった

学童弁当

SNSで好評だった子供の学童用「変顔弁当」

一方、数字に直接反映されなくてもすごくよかったのは「データ便秘」を解消できたこと。

普段から発信していない人でも、スマホを持っているとつい写真を撮ってしまうのではないでしょうか?

レストランで食べたものや、
公園で見つけたきれいな花、
うまく作れたある日のお弁当など……

しかし無意識にカシャっと記録してしまうものの、「これって最後どうするの?」と思ってモヤモヤしませんか?

私は、「いつかブログでアップしよう」と思い、かなり料理やお店の写真を撮り溜めていたものの、目の前の原稿締め切りに追われて、結局ど放置。

今回やっとブログ用に整理し直し、記事化できるようになりました。

たとえはよくないですが、便秘のように積もり積もっていたデータを、毎日ブログにして放出することができて、本当にスッキリしました!

そして、便秘が治ると偏頭痛や肩こりなど他の不調が改善するのと同じ現象が!

ブログを連続投稿してから、溜めまくっていたレシートやいろんな放置書類、メールも次々手を付けられるようになり、好循環が起きています。

ライターでなくても、ブログを始めて、便秘のように溜まった人生ログをスッキリさせるのはおすすめです。

一度ネットに上げたデータは、自分で消さない限り未来永劫残ります。

自伝なんてあえて書かなくても、ブログを書き続ければ、いつかあなたの子どもや孫、次世代の誰かが見る日が来るかもしれないのです。

職業ライターの大変さをブログの力で変えたい

余談ですが、なぜ急に毎日更新を始めたのか、最後に書きます。

職業ライター(特に紙メディア)のいろんな大変さを、ブログの力で変えたいからです。

企画・取材・執筆(原稿作成)という職業ライターの仕事全般は、「憧れ」とは言ってもらえるものの、原稿料を時給ベースで換算すると、とても見合いません。

なぜそんなことが起きているのか?

最大の理由は「従来のライター仕事は、時間をかけて納品したものが流れてしまうから(フロー型成果物)」だからです。

プロとして世に出す文章を作るのは、結構な時間と手間がかかります。

しかし企画から納品まで10数時間かけた原稿でも、1本10万円以上の原稿料をもらえることはごくごくごく稀です。

雑誌や新聞の◯月◯日号に執筆した、として、
それは名誉なことであっても、次の号が出たらその記事はどこかに流れてしまい、次に日の目を見ることは皆無に近い。

しかし、自分で書いて管理しているブログなら、いったん投稿したらいつでも検索し、人に見せたり、誰かに見つけてもらうこともできます。

また、手をかけた原稿を資産(ストック型成果物)としてマネタイズし、かけた労力を後で回収することも可能です。

出版業界に、変革を起こしたい。

能力のあるライターさんが健全に収益化できる未来を目指して、更新をがんばりたいと思います。

また来月6月に、毎日更新2ヶ月目の成果を報告します。


引き続きの当ブログへのご訪問、お待ちしております!

 

<こちらもどうぞ(過去記事)>

asanoyoko.com